ミヤマカワトンボの♂と♀(2013年5月22日)
林道方面に行くのは蝶を撮るのが第一の目的だが、今年はどうも蝶の姿が少ない。
林道にたどり着く前にトンボを熱心に追いかけるために時間が無くなるのもあるが、カラスアゲハもミヤマカラスアゲハもほとんど見かけない。
そんなわけで今日もトンボを熱心に撮る。
前回行った5月7日は♂を1匹見かけただけだったが、5月18日は同じポイントで♂も♀も見つけることができた。
写真1〜3はミヤマカワトンボ♂。♀より♂の方が腹部の光沢が強く、青緑色の金属光沢が綺麗に見える。
▼写真1 ミヤマカワトンボ♂(2013年5月18日、東京都)
▼写真2 ミヤマカワトンボ♂(2013年5月18日、東京都)
▼写真3 同上 開翅(2013年5月18日、東京都)
※写真1〜3はニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED&1.4×TELEPLUS MC4 DGX
カワトンボは時折翅を開く。これを撮るにはもうちょっと速いシャッターが良かったかもしれない。
赤茶色の翅に濃色の帯があるのがミヤマカワトンボの特徴だが、翅を開くと前翅にはその帯がない。帯があるのは後翅のようだ。
写真4〜6はミヤマカワトンボ♀。
♂にはないが♀には白い偽縁紋がある。ミヤマカワトンボ♀やアオハダトンボ♀の縁紋は、肢脈に囲まれない偽縁紋と呼ばれる。
▼写真4 ミヤマカワトンボ♀(2013年5月18日、東京都)
▼写真5 ミヤマカワトンボ♀(2013年5月18日、東京都)
▼写真6 同上 開翅(2013年5月18日、東京都)
写真は7〜10はニホンカワトンボ(※1)の♂と♀。
この時期の♂の縁紋は赤で、未成熟の♂はほとんど見かけなかった。
橙色翅型の♂は白い粉を吹いていたが、無色翅型の♂はあまり粉を吹かないらしい。
▼写真7 ニホンカワトンボ♂ 橙色翅型(2013年5月18日、東京都)
▼写真8 ニホンカワトンボ♂ 無色翅型(2013年5月18日、東京都)
写真9と写真10は同一個体。カメラを構えている間に、一瞬ファインダーから姿を消したと思ったら、あっという間に獲物を捕らえて食べはじめた。食べかすが風に吹かれて飛び散っていた(写真10)。
▼写真9 ニホンカワトンボ♀(2013年5月18日、東京都)
▼写真10 同上 捕食中(2013年5月18日、東京都)
写真11はニホンカワトンボの交尾シーン。葉上にとまる♀を眺めていると、♂がやってきてあっさり連結し、葉上で交尾した。
▼写真11 ニホンカワトンボ 無色翅型同士の交尾シーン(2013年5月18日、東京都)
ミヤマカワトンボもニホンカワトンボも、なかなか近づくことができない。自分としては1メートルまでは近づきたいが、大体2メートルくらいまで近づくと飛んで逃げてしまう。
こういう時は180ミリマクロか、300ミリ望遠だったら…などと思う。
稀に近づけた時には、ここぞとばかり撮りまくるものだから、ニホンカワトンボ100枚、ミヤマカワトンボ72枚も撮ってしまった。
この日は蝶や甲虫も含めて全部で600枚くらい撮影し、家に帰って写りの良くない写真をかなり捨てて(240枚くらい)この枚数だから、実際にはこの両種だけで200枚以上撮ったに違いない。
それでも満足できる写真はほとんどないのが技術の未熟な悲しさだ(涙)。
私は2011年から蝶をメインに撮ってきて、気に入った写真はプリントしてアルバムにしている。
2011年と2012年のアルバムを見比べると、やはり2012年の写真の方がいくらかうまく撮れている気がする。…自画自賛か?(笑)。
それは撮影技術が上がったというようなことではなく、経験を積んだからだ。
中には最初から素晴らしい写真を撮る人もいるだろうが、自分にはそんな才はない。
トンボ類も撮り続けることで少しでも上達できれば…、撮りまくる中で何かを掴めるのではないか…、そうなれば良いなと思っている。
最後におまけ。
◎今日のニャンコ ♪(2013年5月18日、東京都)
(※1)ニホンカワトンボとアサヒナカワトンボの識別は難しく、間違えている可能性があります。ご注意ください(2014年5月15日記)。
参考文献:『ネイチャーガイド 日本のトンボ』(尾園暁、川島逸郎、二橋亮著、文一総合出版)
撮影機材:※印以外はニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
by mikiosu | 2013-05-22 02:05 | 蜻蛉 | Comments(0)