カワトンボ三昧(2013年5月31日)
5月末日はトンボにするか蛾にするか迷ったのだが、今月はカワトンボ類を熱心に撮ったので、カワトンボを取り上げて締めくくりたい。
写真1、2はクロヒカゲを見に行った東京郊外の公園で撮ったニホンカワトンボ(※1)。
この公園には昨年(2012年)5月31日にも行っている。その時にはカワトンボ類は見かけなかった。
小川と呼ぶのもどうかというような小さな流れしか見当たらないのに、こうしてカワトンボがしっかり生息しているのは嬉しい限りだ。
▼写真1 ニホンカワトンボ♂ 無色翅型(2013年5月23日、東京都)
▼写真2 ニホンカワトンボ♂ 橙色翅型(ノートリミング、2013年5月23日、東京都)
写真3は東京郊外の里山で撮ったもの。ここにも大きな川はない。用水路脇の葉上にとまり、前脚で複眼をこすっていたようだ。
▼写真3 ニホンカワトンボ♂ 橙色翅型(2013年5月27日、東京都)
写真4、5は渓流沿いの林道で撮ったもの。
前にも書いたが、橙色翅型の♂は翅胸も腹部も白い粉を吹くが、無色翅型の♂は腹部先端がやや白っぽくなる程度のようだ。
▼写真4 ニホンカワトンボ♂ 無色翅型(2013年5月24日、東京都)
▼写真5 ニホンカワトンボ♂ 橙色翅型(2013年5月24日、東京都)
写真6は山麓で撮ったもの。頭部(複眼の左右長)と翅胸高さの比率を知るために、時々こうした写真を撮っている。
今のところ明らかに頭部幅より翅胸高さが短いタイプ(=アサヒナカワトンボと推定されるタイプ)は見つかっていない。
▼写真6 ニホンカワトンボ♂ 橙色翅型 正面(2013年5月24日、東京都)
写真7はどういうわけか山頂に近い場所で見つけた♀。
どこを見渡しても川は見当たらない。どこから飛んできたのか、狭い山道脇の葉上にとまり、意外なほど人なつこい個体だった。
私が撮っている間にも何人もの人が通りかかり、
「わ〜、綺麗ね〜」
「私も写真撮ろう!」
などと騒いでも一向に逃げなかった。
▼写真7 ニホンカワトンボ♀(2013年5月24日、東京都)
写真8は林道脇の葉上にとまるミヤマカワトンボ♀。
やっぱりミヤマカワトンボは大きい。堂々たる体つきで林道を歩く人々を見下ろしていた。
▼写真8 ミヤマカワトンボ♀(2013年5月24日、東京都)
写真9〜12は山麓の渓流沿いで撮ったミヤマカワトンボ♂。
▼写真9 ミヤマカワトンボ♂ その1a ストロボ撮影(2013年5月24日、東京都)
▼写真10 ミヤマカワトンボ♂ その1b 開翅 ストロボ撮影(2013年5月24日、東京都)
青緑色に輝くミヤマカワトンボ♂の腹部を何とか綺麗に撮りたいと思うのだが、なかなか難しい。
▼写真11 ミヤマカワトンボ♂ その2a(2013年5月24日、東京都)
▼写真12 ミヤマカワトンボ♂ その2b(2013年5月24日、東京都)
ミヤマカワトンボの翅は撮る角度によって肢脈が白く浮き出る場合がある。その様子を撮ろうと川べりに這いつくばって撮ったのが写真12である。
いかんせん、川の中の石の上にとまっているので、ゴム長でも履いていないと近づけない。
まあ、仮に持っていても川の中に入って行けば逃げられる可能性が高いのだが…。
いずれにしても5月中は予想以上にトンボに楽しませてもらった。
カワトンボ類はまだまだ見られるし、6月にはイトトンボ類ももっとたくさん出てくるだろう。楽しみなことである。
(※1)ニホンカワトンボとアサヒナカワトンボの識別は難しく、間違えている可能性があります。ご注意ください(2014年5月15日記)。
撮影機材:ニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
by mikiosu | 2013-05-31 00:05 | 蜻蛉 | Comments(2)