ホシミスジの羽化 その2(2017年5月24日)
既報の通りホシミスジ蛹の個体Aは5月5日蛹化し、5月20日に黒化、5月21日に羽化した。
ホシミスジ蛹の個体Bは5月8日に蛹化している。同じ日数を要するなら5月23日黒化、24日羽化ということになる。
個体Aの羽化を撮り損なっているので個体Bの羽化シーンには何としても立ち会いたい。
写真1は5月22日午前中の蛹の様子。
まだ黒化していなかった。予定通り23日黒化になるのか。
▼写真1 ホシミスジの蛹(10時台の個体B) その1a(2017年5月22日、都区内)
※写真1はOLYMPUS OM-D E-M1 Mark II & M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5Macro
その日の昼過ぎに見てみると少し黒くなっていた(写真2)。
▼写真2 ホシミスジの蛹(13時台の個体B) その1b(2017年5月22日、都区内)
※写真2はOLYMPUS OM-D E-M1 Mark II & M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
16時頃にはかなり黒くなった(写真3)。
▼写真3 ホシミスジの蛹(16時頃の個体B) その1c(2017年5月22日、都区内)
写真4は18時過ぎの様子。
もう全体が黒化していた。
▼写真4 ホシミスジの蛹(18時台の個体B) その1d(2017年5月22日、都区内)
この分では翌日羽化する可能性が高いが、午前中なのか午後なのか予想がつかない。
ヘムレンさんも観察しにくると言うので、朝早く起き出して蛹のチェックをしておくことにする。
翌朝5時20分頃に家を出るとちょうどヘムレンさんがやってきたので、一緒にポイントに向かう。
写真5は朝5時30分頃の様子。
蛹は既に真っ黒だが、羽化時間は読めない。
▼写真5 ホシミスジの蛹(個体B) その1e(2017年5月23日、都区内)
長期戦を覚悟して6時前に三脚を立ててセッティングし直す。
写真6はその時の写真。
もう少し大きく撮りたいところだけれど、蛹殻の下に蝶がぶら下がるので、これくらいにしておく。
▼写真6 ホシミスジの蛹(個体B) その1f(ノートリミング、2017年5月23日、都区内)
いつまで経っても羽化が始まらず、時折シャッターを切って蛹を確認しながら待つ。
写真7は朝7時20分の撮影。
そろそろ観察開始から2時間になる。陽が当たって暖かくなれば羽化が始まるだろうか。
▼写真7 ホシミスジの蛹(個体B) その1g(2017年5月23日、都区内)
この日は個体Aが羽化した二日前と違い、朝の気温があまり上がってこない。まあそのおかげかどうか蚊が少なくて助かったのだが…。
取りあえず7時半までは粘ろうと言っていたタイムリミットが近づいてきた。
そのとき、液晶画面に拡大表示していた蛹が少し割れたような気がした。
慌ててシャッターを切りながらファインダーを覗く。
きた! …いや来たんじゃなくて(笑)。
写真8以下は羽化シーン。とくとご覧あれ。
▼写真8 ホシミスジの羽化シーン(個体B) その1a 羽化はじまる(2017年5月23日、都区内)
▼写真9 ホシミスジの羽化シーン(個体B) その1b 複眼出る(2017年5月23日、都区内)
▼写真10 ホシミスジの羽化シーン(個体B) その1c 触角見える(2017年5月23日、都区内)
▼写真11 ホシミスジの羽化シーン(個体B) その1d 半分出る(2017年5月23日、都区内)
▼写真12 ホシミスジの羽化シーン(個体B) その1e 口吻見える(2017年5月23日、都区内)
▼写真13 ホシミスジの羽化シーン(個体B) その1f 腹部出る(2017年5月23日、都区内)
▼写真14 ホシミスジの羽化シーン(個体B) その1g 翅全体出る(2017年5月23日、都区内)
▼写真15 ホシミスジの羽化シーン(個体B) その1h 翅広がる(2017年5月23日、都区内)
▼写真16 ホシミスジの羽化シーン(個体B) その1i 翅開く(2017年5月23日、都区内)
▼写真17 ホシミスジの羽化シーン(個体B) その1j やや廻る(2017年5月23日、都区内)
▼写真18 ホシミスジの羽化シーン(個体B) その1k さらに廻る(2017年5月23日、都区内)
▼写真19 ホシミスジの羽化シーン(個体B) その1l 位置を決める(2017年5月23日、都区内)
▼写真20 ホシミスジの羽化シーン(個体B) その1l 翅を伸ばし始める(2017年5月23日、都区内)
写真21は40〜150ミリズームレンズに交換して撮ったもの。
写真8は7時32分、写真21を撮ったのが7時40分なので、蛹殻が割れてから翅がほぼ伸びきるまで10分とかからないことになる。
▼写真21 ホシミスジ(個体B) その1m(ノートリミング、2017年5月23日、都区内)
※写真21はOLYMPUS OM-D E-M1 Mark II & M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO & Tele Converter MC-14
写真22、23は逆方向から撮ったもの。
▼写真22 ホシミスジ(個体B) その1o(ノートリミング、2017年5月23日、都区内)
▼写真23 ホシミスジ(個体B) その1p(ノートリミング、2017年5月23日、都区内)
写真24、25は30ミリマクロレンズで撮ったもの。
写真24は絞りf8、写真25は絞り開放。
拡大すると翅の質感までよく撮れていた。やはりマクロレンズで丁寧に撮ることを忘れてはいけないなと思う。
▼写真24 ホシミスジ(個体B) その1q(ノートリミング、2017年5月23日、都区内)
▼写真25 ホシミスジ(個体B) その1r(ノートリミング、2017年5月23日、都区内)
※写真24、25はOLYMPUS OM-D E-M1 Mark II & M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5Macro
ホシミスジの羽化シーンは実質10分足らずだったけれど、朝5時過ぎから約2時間半のショータイム、羽化に立ち会いたいという願いが叶って忘れられない朝となった。お付き合いいただいたヘムレンさんのおかげでもある。ありがとうございました♬
撮影機材:※印以外はOLYMPUS OM-D E-M1 Mark II & M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
by mikiosu | 2017-05-24 23:59 | 蝶 | Comments(12)
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yurinBD at 2017-05-25 06:38
おおっ、自然状態でのホシミスジの羽化シーンをとても丁寧に捉えられ、羽化の様子がよく分かりました!
羽化の瞬に立ち会った感動が伝わってきます。
2つに分かれた口吻もはっきりと見えますね、
羽化直後のホシミスジはとても綺麗で、前日から備えて、待ちに待った甲斐がありましたね!!
羽化の瞬に立ち会った感動が伝わってきます。
2つに分かれた口吻もはっきりと見えますね、
羽化直後のホシミスジはとても綺麗で、前日から備えて、待ちに待った甲斐がありましたね!!
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HemlenK at 2017-05-25 20:56
お疲れさまでした(^-^)/
いやはや、危なかったですね(^^;7時半に休憩に入っていたら見られませんでした。今回は間違いなくみき♂さんが三脚&液晶チェックをしていてくれたおかげです。それになんと言っても一人では絶対に無理だったと思います(^^;
次にこういう機会があったら(ないかな?)三脚&液晶ファインダーチェックの体制は忘れないようにしないと。あと、前日にみき♂さんが、チェックしてくれていたのも必要条件でした。
ありがとうございました。
いやはや、危なかったですね(^^;7時半に休憩に入っていたら見られませんでした。今回は間違いなくみき♂さんが三脚&液晶チェックをしていてくれたおかげです。それになんと言っても一人では絶対に無理だったと思います(^^;
次にこういう機会があったら(ないかな?)三脚&液晶ファインダーチェックの体制は忘れないようにしないと。あと、前日にみき♂さんが、チェックしてくれていたのも必要条件でした。
ありがとうございました。
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dragonbutter at 2017-05-25 22:55
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mikiosu at 2017-05-26 04:39
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mikiosu at 2017-05-26 04:41
ダンダラ様
コメントありがとうございます。
ホシミスジ、うまいこと羽化シーンが撮れました。
ぼちぼち成虫の姿も散見されるようです。もう少し成虫の姿が増えたらダンダラさんに連絡しようかとヘムレンさんと話していたところです。
コメントありがとうございます。
ホシミスジ、うまいこと羽化シーンが撮れました。
ぼちぼち成虫の姿も散見されるようです。もう少し成虫の姿が増えたらダンダラさんに連絡しようかとヘムレンさんと話していたところです。
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mikiosu at 2017-05-26 04:45
ヘムレン様
コメントありがとうございます。
いやあ、当日はありがとうございました。一人だったらめげていたかもしれません(汗)。
三脚&液晶画面チェックは初めての試みでしたが、今後もいろいろなシーンで役に立つかもしれませんね。拙宅の庭のアゲハ幼虫でも使ってみたいです。
コメントありがとうございます。
いやあ、当日はありがとうございました。一人だったらめげていたかもしれません(汗)。
三脚&液晶画面チェックは初めての試みでしたが、今後もいろいろなシーンで役に立つかもしれませんね。拙宅の庭のアゲハ幼虫でも使ってみたいです。
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mikiosu at 2017-05-26 04:50
dragonbutter様
コメントありがとうございます。
いつ羽化するか分からないのでなかなかしんどいですが、ヘムレンさんの協力もあってなんとか撮ることができました♪
コデマリのもう一個の蛹は5月25日にチェックするとなくなっていました! 人為的なものではないかと推測しています。残念なことです。
ユキヤナギではまだ一個残っています。ちょっと見つけにくいかもしれませんが…。
コメントありがとうございます。
いつ羽化するか分からないのでなかなかしんどいですが、ヘムレンさんの協力もあってなんとか撮ることができました♪
コデマリのもう一個の蛹は5月25日にチェックするとなくなっていました! 人為的なものではないかと推測しています。残念なことです。
ユキヤナギではまだ一個残っています。ちょっと見つけにくいかもしれませんが…。
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banyan10 at 2017-05-26 17:53
野外での羽化の連続撮影は見事ですね。
前の記事よりもぶら下がったときに邪魔な枝などもなくて、かえって良かったのではないでしょうか。
それにしても、僕はまだ遭遇していませんが、もう蚊が多いのですね。
前の記事よりもぶら下がったときに邪魔な枝などもなくて、かえって良かったのではないでしょうか。
それにしても、僕はまだ遭遇していませんが、もう蚊が多いのですね。
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nori
at 2017-05-26 18:56
x
すごいですね~。
貴重なシーンを捉えましたね。
10分間くらいの間に羽化するんですか。
さなぎがパカッとなったときの、来た!というかんじ
伝わってきました。
三脚を使うというの、いいアイデアですね。
貴重なシーンを捉えましたね。
10分間くらいの間に羽化するんですか。
さなぎがパカッとなったときの、来た!というかんじ
伝わってきました。
三脚を使うというの、いいアイデアですね。
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mikiosu at 2017-05-27 03:22
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mikiosu at 2017-05-27 03:27
nori様
コメントありがとうございます。
蛹が割れてから翅が伸びるまでで10分かからない感じでした。羽化シーンではカメラを三脚に固定して同じフレームで捉え続けるのはいいんじゃないかと思います。今度アゲハの羽化シーンでも応用したいと思ってます。
コメントありがとうございます。
蛹が割れてから翅が伸びるまでで10分かからない感じでした。羽化シーンではカメラを三脚に固定して同じフレームで捉え続けるのはいいんじゃないかと思います。今度アゲハの羽化シーンでも応用したいと思ってます。