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吸蜜するミヤマセセリ♀ほか(2013年5月1日)

5月に入ってミヤマセセリというのは今更感がないでもないが、4月下旬に撮った写真を紹介していなかったので、ここで紹介しておきたい。
この春はミヤマセセリよりコツバメの方を熱心に狙ったとはいえ、ミヤマセセリ♀の写真は昨年あまりよく撮れていなかったので密かに狙ってはいた。
遠目から何度か撮れたもののなかなか近づくチャンスがないまま、今年もミヤマセセリ♀の写真は駄目だったかと諦めかけた4月中〜下旬、ようやく間近に撮ることができた。

4月17日、トンボ狙いで出かけた郊外の里山で、クサイチゴに来ていたミヤマセセリ♀を見かけた(写真1)。
花に来る姿は遠くからしか撮れなかったが、地面にとまったところには近づくことができた(写真2)。

▼写真1 ミヤマセセリ♀&クサイチゴ 開翅(2013年4月17日、東京都)
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▼写真2 ミヤマセセリ♀ 開翅(2013年4月17日、東京都)
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同日、畦道に咲くレンゲソウにきていたミヤマセセリ♀は、絵になる感じでなかなか良いシャッターチャンスだった。
ところが吸蜜時間が意外に短く、そばに寄れても良い角度になってくれない。
畦道を追いかけて何とか数枚撮ることができた。

▼写真3 ミヤマセセリ♀&レンゲソウ 裏翅(2013年4月17日、東京都)
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▼写真4 ミヤマセセリ♀&レンゲソウ 開翅(2013年4月17日、東京都)
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▼写真5 ミヤマセセリ♀&レンゲソウ 開翅(2013年4月17日、東京都)
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写真6、7は4月27日、久し振りに出かけた丘陵方面でタンポポにきていたミヤマセセリを見つけたときのもの。
一見♂のように見えるが、後翅の地色の濃さから、前翅の白帯の擦れた♀ではないかと思ったりする。前翅前縁を見るとやはり♂だろうか。まあ、確信が持てないのでミヤマセセリとしておく。

▼写真6 ミヤマセセリ&タンポポ 開翅(2013年4月27日、東京都)
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▼写真7 ミヤマセセリ&タンポポ 開翅(2013年4月27日、東京都)
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3月下旬以降、ミヤマセセリとコツバメにはそれなりに楽しませてもらった。
あちこち遠征した割りには個体数には恵まれなかったかもしれないが、昨年に比較して良い出会いがあったように思う。

写真8〜10は4月29日に郊外で見かけたキアゲハ♀とオナガアゲハ♂。キアゲハ♀は河原で産卵行動をしていたようだ(写真8)。
オナガアゲハは4月27日にも見かけたが、その時もまったくとまる気配がなく、細い線のような飛翔写真しか撮れなかった。この日は何とかそれと分かる写真が撮れた(写真9、10)。

▼写真8 キアゲハ♀ 産卵行動(2013年4月29日、東京都)
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▼写真9 オナガアゲハ♂ 飛翔中(2013年4月29日、東京都)
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▼写真10 同上 飛翔中(2013年4月29日、東京都)
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オナガアゲハは♂の特徴である後翅前縁の白いラインが、飛んでいる時にはよく見える。
黒いアゲハ系の中でも、この白いラインを見せてウツギ系の花にとまっているオナガアゲハ♂のスマートな姿はなかなか絵になるのだが、今年はそんな写真が撮れるだろうか。

撮影機材:ニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
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by mikiosu | 2013-05-01 22:29 | | Comments(2)

ウスバシロチョウ&サカハチチョウ春型登場(2013年4月28日)

4月26日、ようやくウスバシロチョウを今季初撮り。
今年はもう10日くらい前から羽化していたようだが、なかなかシャッターチャンスがなかった。個体数もまだあまり増えていない。
この日も山歩きをした帰りがけ、風に吹かれるように飛んできて葉上にとまったところを何とか撮ったもの(写真1〜3)。
この木は確か梅だったように思う。
見上げるようにして撮ったが、風にあおられて翅が捲れ、裏翅も見えた(写真3)。
昨年5月はこの辺りでウスバシロチョウの写真をかなりたくさん撮った。今年も本格的な発生はこれからだと思うが、どうだろうか。

▼写真1 ウスバシロチョウ 開翅(ノートリミング、2013年4月26日、裏高尾)
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▼写真2 同上 開翅(2013年4月26日、裏高尾)
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▼写真3 同上 裏翅(2013年4月26日、裏高尾)
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ウスバシロチョウを撮った場所のすぐ近くでは、4月22日にコミスジを今季初撮りしていた。

▼写真4 コミスジ 開翅(2013年4月22日、裏高尾)
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▼写真5 同上 裏翅(2013年4月22日、裏高尾)
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ウスバシロチョウと同じ27日に今季初撮りしたのがサカハチチョウ春型(写真6〜9)。
ウスバシロチョウとサカハチチョウ春型は、昨年は5月7日初見で、同じ日に撮っている。今年はやや早いが、この両種は2年続けて同じ日に撮ったことになる。
最初にやや離れた草地にとまる開翅姿を撮ったあと、裏翅を右、左、右と撮り、最後にまた開翅写真を撮った。
一旦飛び立ってもすぐ近くに着地し、あまり遠くまで飛ばなかったからだ。

▼写真6 サカハチチョウ春型♂ 開翅(2013年4月26日、裏高尾)
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▼写真7 同上 裏翅(2013年4月26日、裏高尾)
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▼写真8 同上 裏翅(2013年4月26日、裏高尾)
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▼写真9 同上 開翅(2013年4月26日、裏高尾)
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ちょうど蝶を撮りにきていたと思しき人が近くにいたので、少し話をする。
その方は、
「サカハチチョウは裏翅が宝石のように綺麗ですよ」と言う。
裏翅が複雑な模様をしているとは思っていたが、これまでそんな風に感じたことはなかった。
しかしファインダー越しに見たこの日のサカハチチョウの裏翅は確かにそんな輝きを感じさせた。
そう、まるで鉱物の断面のような模様だ(写真7、8参照)。

このサカハチチョウにはちょっとした思い出がある。
一昨年に初めてこの蝶の開翅写真を撮ったのは、故郷に帰省中のときだった。やや翅の痛んだ個体だが、開翅を初めて撮ったのと、故郷にこのような蝶がいたことを初めて知ったのとで、思い出に残る1枚だ(写真10)。

▼写真10 サカハチチョウ 開翅(2011年5月19日、岩手県大船渡市日頃市町、長安寺境内にて)
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※ニコンD90 & タムロンSP AF90mm f /2.8 Di MACRO

撮影機材:※印以外はニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
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by mikiosu | 2013-04-28 23:56 | | Comments(2)

ツバメシジミ、♂と♀のどっちがお好み? (2013年4月25日)

4月22日付けのヤマトシジミに続いて、今回はツバメシジミの♂と♀を比較してみる。
今年は♂が4月12日、♀は4月13日が初撮りだった。
ツバメシジミ♂は、ヤマトシジミ♂に比べると表翅の青がやや濃く、光沢があるような感じがする(写真1〜3)。
後翅表翅にある橙色の紋がもっと出ていると良いと思うが、そういう個体に限って全開してくれなかった(写真3)。

▼写真1 ツバメシジミ♂ 開翅(2013年4月12日、東京都)
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▼写真2 ツバメシジミ♂ 開翅(2013年4月12日、東京都)
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▼写真3 ツバメシジミ♂ 半開翅(2013年4月12日、東京都)
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写真4〜6は♂を見かけた翌日、河川敷で撮影した♀たち。
何だかどれも帯に短し、襷に長しで、青い鱗粉がのっていると撮影条件が悪く、全開していると青鱗粉がのっていない。

▼写真4 ツバメシジミ♀ 開翅(2013年4月13日、東京都)
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▼写真5 ツバメシジミ♀ 開翅(2013年4月13日、東京都)
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▼写真6 ツバメシジミ♀ 開翅(2013年4月13日、東京都)
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写真7は、昨年(2012年)4月下旬に撮った個体で、この時初めてツバメシジミ♀の開翅がなかなか綺麗なのだと意識したように思う。
ピントも甘くとても褒められた写真ではない。と言うか、けなされて然るべきような写真だ(苦笑)。それでもファインダーで覗いた時の美しさをよく覚えていて、その後チャンスがあれば撮ってみようと思うようになった。

▼写真7 ツバメシジミ♀ 開翅(2012年4月29日、立川市)
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※ニコンD90 & タムロンSP AF90mm f /2.8 Di MACRO

今年の春先もなかなか思うような♀の開翅写真は撮れていない。
過去画像をひっくり返してみると、一昨年(2011年)5月にこんな写真を撮っていた(写真8)。
この時にどうしてこの美しさに気が付かなかったのだろうか…。
この頃はまだ蝶を熱心に撮る気持ちがなかったのかもしれない。
それから2年、未だにこれ以上の写真は撮れていないようだ。今年はもうちょっと頑張らないといけないな。

▼写真8 ツバメシジミ♀ 開翅(2011年5月4日、江戸川区)
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※ニコンD90 & タムロンSP AF90mm f /2.8 Di MACRO

最後におまけ。開翅写真ばかりなので、昨夏の写真だがキツネノマゴの花にとまるやや翅を閉じ加減の♀。
ほんの少し開いた表翅の黒がやはり美しく感じる。

▼写真9 ツバメシジミ♀ 半開翅(2012年7月27日、三鷹市)
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※ニコンD90 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

さて、こうして見るとヤマトシジミ、ツバメシジミともに♂の水色も良いが、被写体としては渋い味わいのある♀の方に軍配が上がるように思える。
だからといって♀だけを追いかけるかと言うとそうでもなく、♂の鮮やかな水色と♀の渋い黒褐色が対になって、より美しく感じるのではなかろうか。どうもそんな気がする。

撮影機材:※印以外はニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
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by mikiosu | 2013-04-25 04:40 | | Comments(0)

ヤマトシジミ、♂と♀のどっちがお好み?(2013年4月22日)

蝶の写真を撮りはじめて間もない頃、私は♂は派手で綺麗、♀は地味だと単純に決めつけていた。
例えばヤマトシジミ。
水色の表翅をきらめかせて飛ぶ♂は眼を引くが、♀は黒っぽくて地味だ。
ところが一旦とまって開翅するとどうだろうか。
♀の黒っぽい表翅は、なかなか渋い味わいを持っている。
それに気が付きはじめたのはツバメシジミ♀の開翅を撮った昨年春頃からだ。
それでもツバメシジミには橙色の斑紋もあるし、尾状突起もある。これといった特徴に乏しいヤマトシジミをそれほど熱心に撮ることはなく、蝶の写真をプリントしてアルバムを作るために、♂の閉翅&開翅、♀の閉翅&開翅は抑えておきたいので、機会があれば撮るといった程度だった。
…まったく分かっちゃいなかった(笑)。
秋頃に出現する低温型の♀には青い鱗粉がのっていることも知らなかった。

写真1〜3は春先に今年初撮りしたヤマトシジミである。
写真3のヤマトシジミ♀には秋に出る低温型の特徴である青い鱗粉がのっているようだ(3月29日付け『丘陵の蝶たち』より再掲)。
春のヤマトシジミ♀も低温型と呼んで良いのだろうか。

▼写真1 ヤマトシジミ♂(2013年3月22日、東京都)
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▼写真2 ヤマトシジミ♂(2013年3月22日、東京都)
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▼写真3 ヤマトシジミ♀(2013年3月28日、東京都)
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昨年(2012年)10月に裏高尾で、街道脇を飛んでいるヤマトシジミを見つけた時、飛んでいる姿には青い鱗粉が目立ったので、てっきり♂だと思った。
ところが撮ってみるとどうもいつもの♂のようではない。
一応何枚か撮って、家に帰ってよく調べると、秋頃に出る♀は低温型と言って青い鱗粉がのっている場合があるのだと知った(写真4、5)。
同じ日に林道入口でも青鱗粉のたっぷりのった個体を撮った(写真6)。

▼写真4 ヤマトシジミ♀ 低温型(2012年10月19日、裏高尾)
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▼写真5 ヤマトシジミ♀ 低温型(2012年10月19日、裏高尾)
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▼写真6 ヤマトシジミ♀ 低温型(2012年10月19日、裏高尾)
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それからはやや熱心に撮るようにしたが、いかんせんもう出会う機会が少なかった。
出会っても、低温型の♀の青い鱗粉には個体差がかなりあり、必ずのっている訳でもないようだ。
ひと口に青と言っても♂の青は水色、♀は濃い青で、♂の肢脈は白く、♀は黒い。今ではちゃんと見分けがつきます(笑)。

以下は、昨年秋以降に撮ったヤマトシジミの写真の中から、同日同場所で撮った♂と♀の開翅写真を選び出してみた(写真7〜12)。
冒頭に述べたように、青鱗粉のない♀でもなかなか渋い味わいがあって捨てがたい魅力がある。
青い色が好きな私でも、何だか♀の方がだんだん好きになってきた次第である。

▼写真7 ヤマトシジミ♂ 夏型(2012年9月22日、武蔵野市)
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▼写真8 ヤマトシジミ♀(2012年9月22日、武蔵野市)
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▼写真9 ヤマトシジミ♂(2012年11月9日、武蔵村山市)
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▼写真10 ヤマトシジミ♀ 低温型(2012年11月9日、武蔵村山市)
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▼写真11 ヤマトシジミ♂(2012年11月16日、小金井市)
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▼写真12 ヤマトシジミ♀ 低温型(2012年11月16日、小金井市)
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最後におまけ画像。変なとまり方をしているヤマトシジミがいると思って近づくと、どうやらハナグモに捕えられてしまったようだ。
逆光で翅が透けて、裏翅の黒い紋と表翅の水色が重なって見えた(写真13)。

▼写真13 ヤマトシジミ♂(2012年9月12日、武蔵野市)
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なお、当初はツバメシジミと一緒に紹介しようと思って書きはじめたが、ヤマトシジミの写真だけで13点になってしまったので、ツバメシジミは後日別項としてまとめることにした。
ヤマトシジミに関しては、だんだんと♂より♀の方が魅力的に思えてきた私だが、さてツバメシジミに関してはどうだろうか。

参考文献:『フィールドガイド 日本のチョウ』(日本チョウ類保全協会、誠文堂新光社)

撮影機材:ニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
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by mikiosu | 2013-04-22 23:54 | | Comments(0)

河川敷の蝶 その2−−ミヤマチャバネセセリ ほか(2013年4月15日)

4月12日、ギンイチモンジセセリのポイントで歩き回ること2時間半、ギンイチモンジセセリの停止写真を撮る前にミヤマチャバネセセリを撮ることになった。
嬉しい!
ミヤマチャバネセセリは昨年もずっと気にしていながら結局出会えなかった、自分としては初見の蝶だ。
例によってやや離れたところからまず1枚撮る(写真1)。

▼写真1 ミヤマチャバネセセリ その1a 開翅(ノートリミング、2013年4月12日、東京都)
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この蝶は開翅写真よりも裏翅を撮りたいがなかなか翅を閉じてくれない。
そうこうするうちに一旦飛んですぐに戻ってきた。
セセリチョウ科の蝶は小型ながら飛翔能力は相当高い。あっという間に見えなくなるが、またあっという間に戻ってくる。
今度は匍匐前進しながらにじり寄って撮る。うまい具合にミヤマチャバネセセリらしい裏翅も撮れた(写真2〜4)。
セセリチョウ科の蝶の多くは地味な茶色をしていて、翅を開いてもどうということはない。蝶に詳しくない人は、蛾ですか? と言う場合もあるほどだ。
しかし、蝶をアップで撮りはじめて気がついたが、セセリチョウ科の蝶は身体の割りに眼が大きく、特に顔面をメインに撮るとぬいぐるみのようで意外に可愛いのだ。

▼写真2 ミヤマチャバネセセリ その1b(2013年4月12日、東京都)
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▼写真3 ミヤマチャバネセセリ その1c(ノートリミング、2013年4月12日、東京都)
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▼写真4 ミヤマチャバネセセリ その1d(2013年4月12日、東京都)
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この日は朝10時には河川敷に来ていたが、ミヤマチャバネセセリを撮ったのは12時半過ぎ、目的のギンイチモンジセセリを撮ったのはその後のことである。
その間何をしていたかと言えば、歩き回っていたのだった。
もちろんただ歩き回っていた訳ではなく、蝶を探していたので、ギンイチモンジセセリがなかなか見つからない間に、以下のような蝶を撮ったりしていた(写真5〜11)。

▼写真5 ツバメシジミ♂ 半開翅(2013年4月12日、東京都)
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ツバメシジミは今季初撮り。この日は♂しか見られなかったが、翌13日には♀も撮ることができたので、いずれ近いうちにツバメシジミ♂♀を一緒に紹介したいと思う。
このツバメシジミ、昨年はこの付近で4月25日が初撮りだったようだ。
昨年までは河川敷で見かけるイメージは持っていなかったが、今年は河川敷をよく歩くせいか、まだ河川敷でしか見ていない。

▼写真6 ヒメウラナミジャノメ(2013年4月12日、東京都)
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▼写真7 ヒメウラナミジャノメ 開翅(ノートリミング、2013年4月12日、東京都)
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ヒメウラナミジャノメも今季初撮りだった。5月以降には個体数も多く見られ、あまり熱心に撮る蝶でもない。昨年は5月13日初撮りなのでかなり早い気がするがどうだろうか。
ヒメウラナミジャノメは河川敷の蝶ということはなく、割りとどこでも見かけるようだ。

▼写真8 モンキチョウ(2013年4月12日、東京都)
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モンキチョウは河川敷でよく見られる蝶だ。河川敷をよく歩く今年は先月からモンキチョウばかり見ている気がする。

▼写真9 ツマキチョウ♂ 半開翅(2013年4月12日、東京都)
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▼写真10 ツマキチョウ♂ 開翅(2013年4月12日、東京都)
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実はツマキチョウも今季初撮り。昨年は4月10日が初見、4月20日が初撮りなので、まあ例年通りといったところだろう。
私はどうもこのツマキチョウと相性が悪いらしく、昨年も一昨年もろくな写真が撮れていない。なかなか目の前にとまってくれないのだ。
取りあえず♂の写真が撮れたが、今年はどうだろうか。
ツマキチョウが河川敷の蝶かどうかは微妙なところだ。タネツケバナなど水辺の草が食草のようだが、都内では同じく食草のオオアラセイトウ(別名ショカッサイ、ムラサキハナナ)の花が公園はもとより、線路脇の土手にかなりたくさん咲いているのが見られる。そのせいか、東京近郊よりも都心の方がツマキチョウの姿が多いような気がするがどうだろうか。

▼写真11 ルリタテハ 開翅(2013年4月12日、東京都)
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ルリタテハは河川敷の蝶ではないだろう。この近くにはコナラの多い雑木林があるほか、公園内には食草のホトトギスが植えられている。以前はそこで幼虫の姿も見られた。
たまたま用水路脇の石の上にとまっていたので、いかにも水辺で撮ったような雰囲気の写真になった。

撮影機材:ニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
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by mikiosu | 2013-04-15 02:59 | | Comments(0)

河川敷の蝶 その1−−ギンイチモンジセセリ(2013年4月14日)

4月11日は明け方まで撮影画像やブログなどをいじり倒していたので、朝7時頃、起床ではなく就寝(笑)。
すると9時半過ぎに電話で起こされた。眠いので出なかったが(失礼)、履歴を見ると石川会長からだ(注1)。
慌てて飛び起きて折り返し電話すると、ギンイチモンジセセリが出ていると言う。
今年はいろいろなものがとにかく早い。自分もそろそろ念のためにチェックしに行こうかと思っていたところだった。
拙宅からその場所へは少なくとも1時間はかかる。そう告げると蝶を撮りながら待っているとのことで、急いで出かける。
ギンイチモンジセセリは昨年も同じ場所で撮影している。昨年は4月25日初見だったので2週間も早いことになる。
昨年も石川会長と現地でお会いした。そういえばその時に初めて名刺を貰ったのだった。
あれから1年、この日はその石川会長がギンイチモンジセセリの静止個体の前で胡座をかいて待っていてくれた。
早速写真に収める(写真1、2)。
ギンイチモンジセセリの春型は裏翅の銀白条が美しい蝶だ。
ギンイチモンジ…という名前も何だかカッコいい!
この蝶は主に河川敷のススキ草原などで見られる。この場所は厳密に言うと河川敷ではないかもしれないが、まあ似たような環境だ。

▼写真1 ギンイチモンジセセリ春型 その1a(ノートリミング、2013年4月11日、東京都)
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▼写真2 ギンイチモンジセセリ春型 その1b(ノートリミング、2013年4月11日、東京都)
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この日はちょっと肌寒かった。この個体は気温が低くて動けないのかじっとしたままだ。
せっかくのチャンスなので、あまりやったことのない広角写真にもチャレンジしてみた(写真3)。
しかし18mミリでも枯れ枝くらいしか写っていない。あまり意味がなかったかも知れない(苦笑)。
残念なことにこの日は私が着いたあたりから雲が広がり、やがて小雨も降ってきたので早々に撤収した。

▼写真3 ギンイチモンジセセリ春型 その1c 広角で(ノートリミング、2013年4月11日、東京都)
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※ニコンD7000 & AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR

4月12日、前日撮れなかった開翅写真も撮れればと同じ場所に行ってみる。この日は天気も良かった。
朝10時、先客が一人いたが、黙々と蝶の姿を探す。着いて30分以内にとまっている個体を2度ほど見かけたが、遠くからぼやけた写真を1枚ずつ撮っただけ。しかし今日は撮れそうな気がした。
…勘違いだった(笑)。
どういうわけかその後はさっぱりで、飛んでいる個体も思ったほど多くなかった。
仕方がないのでその辺で見られる他の蝶を撮ったり、半ばヤケで飛翔中の個体にカメラを向けたりした。意外にもちょっと写っていた(写真4、5)。
ギンイチモンジセセリは飛んでいる時は黒っぽく見える。夏型はどうか分からないが、春型では黒っぽい中に時折銀白条がキラキラと輝いて見える。

▼写真4 ギンイチモンジセセリ春型 その2 飛翔中(2013年4月12日、東京都)
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▼写真5 ギンイチモンジセセリ春型 その3 飛翔中(2013年4月12日、東京都)
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時計を見ると12時を過ぎていた。公園に着いたのは朝10時頃なので、もう2時間以上も経っている。
ろくな静止個体も撮れずにこのまま帰るのは口惜しい。
開翅はともかく、静止個体を1匹くらい撮らないと帰るに帰れない。そう思ってもう少し粘る。
粘った甲斐があったようだ。
12時半過ぎ、ギンイチモンジセセリと同じような環境を生息地とするミヤマチャバネセセリが見られた(これについては4月15日に紹介する)。
気を良くしていると、やはり良いことが重なるものだ。
やっと茎にとまるギンイチモンジセセリが撮れた。ギンイチモンジセセリらしい縦にとまる姿だ。
ちょっと擦れていたが、半開翅で表翅の黒い色も見せてくれた(写真6)。

▼写真6 ギンイチモンジセセリ春型 その4(2013年4月12日、東京都)
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4月13日は八王子方面にある河川敷をちょっと歩いてみた。
この場所では昨年もギンイチモンジセセリを見かけている。
前日4時間近くも河川敷で蝶を探しまわり、もう河川敷の顔は当分見たくないという感じがしていたが(顔?)、翌日にはもう頼まれもしないのに嬉々として河川敷を歩き回っている私であった。
橋のたもとの土手をおりるとすぐに見つかった。
ちょうどセイヨウタンポポにとまっていた。花に来るのは珍しいのではなかろうか。
慎重に近づいてシャッターを切るが、2枚撮ったところで飛ばれてしまった(写真7)。
その直前に草の陰にいたツバメシジミを撮るために露出補正+1/3にしていたのを忘れていて、ちょっとオーバー気味になってしまった。よくある失敗である(しょぼん…)。

▼写真7 ギンイチモンジセセリ春型 その5a(ノートリミング、2013年4月13日、八王子市)
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その個体はすぐ近くにとまって開翅してくれたので、ようやく開翅写真も撮ることができた(写真8)。やや擦れている上、全開という感じではないが取りあえず撮れて嬉しい。私はあまり贅沢は言わない方である(笑)。
綺麗に撮れるに越したことはないが、全然撮れないよりは良しと考える。まあ、撮りたかった蝶がボケボケの写真しか撮れなかった時の悔しさは半端じゃないが…。

▼写真8 ギンイチモンジセセリ春型 その5b 開翅(ノートリミング、2013年4月13日、八王子市)
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付近では他にも何匹か飛んでいるのを見かけたが、停止したところは撮れなかった。仕方がないので飛翔中を何枚か撮ってみたがどうも芳しくない。こんなのしか撮れなかったが一応載せてみる(写真9)。

▼写真9 ギンイチモンジセセリ春型 その6 飛翔中(2013年4月13日、八王子市)
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飛翔は緩やかだが何しろ小さいので、まぐれ当たりでもないとこんなものだろう。

ギンイチモンジセセリの春型は、前述のように裏翅のくっきりした銀白条が美しい蝶だが、薄茶色の裏翅と黒い表翅のコントラスト、さらに前翅裏翅にある黒い部分が後翅の縁から少し見えている様子が不思議な雰囲気を醸し出す(写真1、5、7参照)。
初めて見た時は後翅の影が前翅に映っているのかと思った。後でネット上で標本画像を見てみると、ちゃんと前翅裏翅には黒い部分があり、後翅の畳み具合で見えたり見えなかったりするようだ。

なお、ギンイチモンジセセリは準絶滅危惧種でもあるので、場所を特定しにくいよう写真1〜6は東京都、写真7〜9は八王子市とした。

※注1:これまでI氏として表記してきたが、ご本人の承諾が得られたので名前を出させてもらうことにした。しかし石川さん、石川氏ではなんとなくピンと来ないので、石川会長と呼ぶことにする。その方が何だかしっくり来る(笑)。
同氏とはここ1〜2年、蝶のポイントであまりにしばしば出会うので今ではすっかり親しくさせていただいている。もちろん私など足元にも及ばない、蝶歴40年の大ベテランである。

撮影機材:※印以外はニコンD7000&AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
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by mikiosu | 2013-04-14 14:52 | | Comments(2)

蝶のマニアは見たい蝶の夢を見るか?  (2013年4月12日)

蝶マニアは蝶の、甲虫マニアは甲虫の夢を見るのだろうか。
多分見るのだろう。
私は蝶マニアと言うほどでもないし、昆虫写真を撮りはじめてまだ3年にも満たない門前の小僧に過ぎない。小僧と言う歳でもないので、まあ門前のおっさんというところか。何だか別れたカミサンを付け回すストーカーみたいだ(笑)。
そんな私でも蝶の夢は見たことがある。
それはアオバセセリだ。
アオバセセリは比較的地味な茶色い蝶が多いセセリチョウ科の中にあって、青緑色のやや大きめの綺麗な蝶だ。
これは図鑑で見て、是非一度見てみたいと思っていた。
どうも私は青いもの、緑色のものに惹かれる傾向がある。蝶マニアの間ではこれをギフチョウ症候群という(嘘です、すいません)。
アオバセセリは図鑑には5月から見られると書いてある。
私がよく行く高尾方面にも生息しているはずなのだが、2011年は何度行ってもなかなか見られなかった。
どんな夢だったかはっきり覚えていないが、ある日とうとう夢にまで見てしまった。
手元にある蝶のポケット図鑑には、春は夕刻に活動するが、夏には早朝に活動すると書いてある。
7月上旬のある朝早く目が覚めたとき、よし、チャンス! とばかり、裏高尾方面へ行ってみた。
拙宅から2時間はかかる林道入口に朝の8時前に着いた。
林道の中ほどを歩いていると、遠目にはちょっと黒っぽく見えたが、明らかに見たことのない蝶が林道地面にとまったり飛んだりしていた。
それがアオバセセリだった。
こんなチャンスは滅多にないと、ドキドキしながら遠くからシャッターを切る。
1枚撮って一歩、1枚撮ってもう一歩と少しずつ近づく。
やや日陰になっていて暗かったが、自然光とストロボ光の両方で何枚か撮ることができた(写真1〜3)。
やった! 朝早く来てみた甲斐があった。
データを見ると朝8時11分の出来事だ。やはり人間、早起きは三文の徳というが本当だ。いつも昼まで寝ている人間に災いあれ、だ(私のことです)。
今見てみると、まあ、ひどい写真ばかりなのだが、この時はとても嬉しく、満足して帰ったものだった。
何しろ夢にまで見た蝶と初めて出会えたのだから。
2011年にはこの一度しか出会えなかった。

▼写真1 アオバセセリ 林道地面にて(右端に写っているのはルリシジミ)(ノートリミング、2011年7月12日、裏高尾)
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▼写真2 アオバセセリ 林道地面にて(2011年7月12日、裏高尾)
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▼写真3 アオバセセリ 林道脇の葉上にて(2011年7月12日、裏高尾)
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翌2012年にはこのアオバセセリ、当たり年だったのか、探すまでもなく何度も見られた。
最初に見かけた2012年5月20日には条件が良くなく(腕も悪いしね…)、あまり良い写真は撮れなかった(写真4、5)。
アオバセセリは吸蜜時間が短く、花から花へ素早く移動する。
吸蜜している間も翅を小刻みに震わせていることが多かった。

▼写真4 アオバセセリ飛翔中(2012年5月20日、裏高尾)
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▼写真5 アオバセセリ&ハルジオン(2012年5月20日、裏高尾)
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その一週間後の5月26日にはかなり間近に見ることができた。
やはり花から花へ、素早く飛び回っていた。このとき撮った一連の写真を見ていると、何だかアオバセセリが楽しそうに飛び回っている感じがする(写真6〜10)。
蛾が好きな人のために申し添えておくと、写真7にはホソオビヒゲナガ♂が一緒に写っている。

▼写真6 アオバセセリ飛翔中1(2012年5月26日、裏高尾)
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▼写真7 アオバセセリ飛翔中2(2012年5月26日、裏高尾)
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▼写真8 アオバセセリ&ハルジオン1(2012年5月26日、裏高尾)
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▼写真9 アオバセセリ&ハルジオン2(2012年5月26日、裏高尾)
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▼写真10 アオバセセリ&ハルジオン3(ノートリミング、2012年5月26日、裏高尾)
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今のところ、夢にまで見た蝶はアオバセセリだけだ。
今年は、素早く飛び回るアオバセセリの飛翔写真を、高速シャッターで捉えてみたいなどと思っている。
それと幼虫だ。アオバセセリは幼虫もなかなか美しいのだ。夢にまでは出て来なくて良いけれど…。

撮影機材:ニコンD90&タムロンSP AF90mm f /2.8 Di MACRO
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by mikiosu | 2013-04-12 05:20 | | Comments(2)

春のシジミチョウたち(2013年4月11日)

「おい、スギタニ君はどうした。今日も欠勤か」
「どうもこの春は体調が宜しくないようで…」
「春は、って春しか働かないのにどうしたんだ」

どこかの職場の話ではない。
野山でのスギタニルリシジミの話だ。
スギタニルリシジミは、ミヤマセセリ、コツバメと同様にスプリング・エフェメラルの一つに数えられる、3〜4月の短い間にしか見られない蝶だ。
今年は3月29日、とても蝶の少ない日に裏高尾の林道入口で1匹だけ見かけたのが最初(写真1)。
これからたくさん見られるだろうと思ったのに、その後さっぱり。
1年前にはたくさん見かけた神奈川県の里山に4月4日に出かけた時にもほんの数えるほどしか見かけなかった(写真2)。

▼写真1 スギタニルリシジミ(2013年3月29日、裏高尾)
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▼写真2 スギタニルリシジミ&オオイヌノフグリ(2013年4月4日、神奈川県)
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4月9日に同じ里山に出かけた際には、チャンスがあればスギタニルリシジミも熱心に撮ってみようと思っていたが、まったく見られず仕舞いだった。
仕方がないので昨年4月13日にこの里で撮影した写真を1枚載せてみる(写真3)。
スギタニルリシジミは眼が黒い点でヤマトシジミと区別はできるが、ルリシジミと区別するのは意外に厄介だ(注1)。
後翅裏翅肛角部付近の黒い斑点が繋がるとスギタニルリシジミ、繋がっていないとルリシジミという判断基準があるが、実際にはスギタニルリシジミには両方のタイプがあり、むしろ裏翅の黒い斑点の周囲に白い縁取りがあるかどうかで判断した方が良い場合がある(写真4)。
…今でこそやれルリシジミだ、やれスギタニルリシジミだなどと分かったらしく言っている私であるが、ほんの2年前の2011年春には、ヤマトシジミとルリシジミの区別もつかないチョー初心者だった。
ましてスギタニルリシジミなんて名前も知らなかった。
写真4はそんな頃に高尾山麓で撮ったもので、パソコン内の画像ファイルには「ヤマトシジミ→ルリシジミかも」と書いてある。写真も今見るとちょっといただけない(苦笑)。一応しゃがんではいるのだろうが、上から覗き込んで撮っただけだ。

▼写真3 スギタニルリシジミ 左右ともに同種(2012年4月13日、神奈川県)
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※ニコンD90&タムロンSP AF90mm f /2.8 Di MACRO+Kenko 1.4× TELEPLUS MC4

▼写真4 スギタニルリシジミ(2011年4月11日、高尾山麓)
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※ニコンD90&AF Nikkor 35−80mm f/4−5.6 D

えーと、そんな訳で、今年の春はスギタニルリシジミがさっぱりなのだが、ルリシジミだけは少し撮れた(写真5、6)。
ルリシジミ♀の開翅写真は初めて撮った気がする。まだ撮ったことはないが、ウラゴマダラシジミの開翅にちょっと似ているんだと思いながら撮った。

▼写真5 ルリシジミ♀&蕗の花(2013年4月4日、神奈川県)
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▼写真6 ルリシジミ♀ 開翅(ノートリミング、2013年4月4日、神奈川県)
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このルリシジミは山麓の同じ場所にしばらくとまっていたので、数人でかわるがわる撮った。
その時のこと、蕗の花にとまるルリシジミを撮るのに、自分より年長のお二人が地面に横たわって撮っておられる。
蕗の花を真ん中にして左右に一人ずつ、すっかり地べたに腹這いになってカメラを構えるおじさん二人…。
うーん、すごい。
そのシーンを写真に収めたかったが、愛用の105ミリマクロだと撮りきれない。こんな時のために広角レンズが必要だ(笑)。
この日シロツメクサにとまるコツバメを撮るのに四つん這いになっていた私だが、それどころではない。
しかも相手は、言ってみれば普通種のルリシジミだ。
こうした普通種の蝶を撮る時にもまったく手を抜かずに撮る姿勢はとても勉強になる。
こういう蝶をちゃんと撮れない人間に、たとえばミドリシジミやウラゴマダラシジミと出会った時に、良い写真が撮れっこない。その辺にいるヤマトシジミやベニシジミも、撮るならしっかり撮らないといけない。そんなことを考えたりする。

以下は4月9日に撮影したトラフシジミ春型。4月10日付けの記事に書いたが、おそらく同じ個体を撮った方が十数人はおられるだろう(写真7、8)。
ちょっと古いが写真9はトラフシジミ春型を初めて撮った時のもの。故郷に帰省中の朝7時16分に実家近くの山で撮影している。
子供の頃には昆虫少年だったような気がするが、身近にこんな蝶がいるとはまったく知らなかった。

▼写真7 トラフシジミ春型(2013年4月9日、神奈川県)
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▼写真8 同上(2013年4月9日、神奈川県)
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▼写真9 トラフシジミ春型(初撮り)(2011年5月19日、岩手県大船渡市)
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※ニコンD90&タムロンSP AF90mm f /2.8 Di MACRO

本来ならここでツバメシジミを載せたいところなのだが、残念ながら今年はまだ見ていない。
まあ、春はまだまだこれから。コツバメだってスギタニルリシジミだって、これからも会える。そう思いたい。

(注1)私は東京近辺で主に撮影しているので出会ったことはないが、似た種にシルビアシジミ、ヒメシルビアシジミ、ハマヤマトシジミ、ホリイコシジミ、ヤクシマルリシジミ、サツマシジミなどがあり、これらの分布域で撮影している方は判別に注意が必要。

参考文献:『フィールドガイド 日本のチョウ』(日本チョウ類保全協会編、誠文堂新光社)

撮影機材:※印以外はニコンD7000&AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
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by mikiosu | 2013-04-11 05:34 | | Comments(0)

里の蝶たち(2013年4月10日)

4月4日に神奈川県までギフチョウを撮りに行った次第は既に述べた。
同じ里に4月9日、もう一度足を運んでみた。
ギフチョウはもちろんだが、まだちょっとしか撮れていないスギタニルリシジミや、あわよくばもう一度コツバメも…と思っていた。
この日は主フィールドの昆虫観察の大先輩「公園昆虫記」のおはるさんとご一緒した。
前回通り、8時発のバスで現地に。まだ朝は肌寒いが、前回よりもやや暖かい日だ。
山麓を回ると、ミツバツツジに来るギフチョウの姿があり、今日もギフチョウは元気そうだと安心する。
山麓で少しギフチョウを撮った後、9時過ぎには山頂へ向かう。
この日は卵も見てみたいので、途中で見かけたカンアオイの葉裏をいくつかチェックしてみるが、残念ながら見つからない。
中腹ではギフチョウの舞う姿は思ったより少なかった。
しかし山頂に着くと、これまでより多くのギフチョウがいた。常に数匹、時には4〜5匹が絡むように飛び回っている(写真1)。
蝶狙いの人はもちろん、花狙いのウォーキングの人も熱心にギフチョウを撮影していた。
私もいくらか撮ったが、どうも擦れている個体が多い。この日は山麓のミツバツツジで撮った個体がまだ綺麗な方だった。裏翅なので擦れが目立たなかっただけかもしれない(写真2)。
同行したおはるさんはさすがに目ざとく、擦れのない綺麗な個体も撮っておられたようだ。

▼写真1 ギフチョウ飛翔中 山頂にて(2013年4月9日、神奈川県)
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▼写真2 ギフチョウ&ミツバツツジ 山麓にて(2013年4月9日、神奈川県)
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▼写真3 ギフチョウ その3 中腹にて(2013年4月9日、神奈川県)
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そうこうするうちに小学生の遠足のグループが来て記念写真を撮りはじめたのでぼちぼち下りることにした。
下山中にはギフチョウがひらひら舞う姿もそこそこ見られたので、登る時間が少し早かったのかもしれない。
4月4日に現地で会った知り合いのI氏も今日は来ると言っていたので、どこかで会うだろうと思っていたところ、下山中に降りていく後ろ姿を見かけて声をかける。
「卵を見たかったのに、見つからない」
と私が言うと、
「その辺の葉裏にあったよ」
と、こともなげに言う。
指差す葉裏を見ると、あった。なかなか綺麗な色の卵だ(写真4、5)。

▼写真4 ギフチョウの卵 その1(2013年4月9日、神奈川県)
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▼写真5 ギフチョウの卵 その2(2013年4月9日、神奈川県)
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卵数は大体7〜8個のようだ。幼虫が1匹で7〜8枚の葉を食べるとして、仮に8×8とすると64枚は必要になる。
見渡したところ、カンアオイは散見されるが、そんなにたくさんは見られない。
1回の産卵数でこれだから、やはり生存競争は大変なのだろう。
そう思うと、ちょっと擦れた個体だから…などと言っているのが何だか恥ずかしくなり、慌てて擦れた成虫の写真も載せてみる(順序は逆になるが写真3)。
これも厳しい生存競争を勝ち抜こうと必死な姿なのだ。

一度見てみたかった卵も撮れて、山麓でしばらく蝶の姿を探す。
前回ほとんどシャッターチャンスのなかったミヤマセセリも時折とまるので、これ幸いと写真を撮ったが、ギフチョウ同様これもかなり擦れている(写真6、7)。

▼写真6 ミヤマセセリ♂ 山頂にて(2013年4月9日、神奈川県)
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▼写真7 ミヤマセセリ♀ 中腹にて(2013年4月9日、神奈川県)
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山麓をうろうろしてもどうもスギタニルリシジミは見つからない。
いるのはルリシジミばかりだ(写真8)。

▼写真8 ルリシジミ&ミツバツツジ 山麓にて(2013年4月9日、神奈川県)
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川辺を歩いていると表翅の薄青い色を煌めかせて飛んでいる蝶がいた。コツバメかと思ったが、とまったところを見るとトラフシジミ春型だった。
トラフシジミも今季初見なのでちょっと嬉しい。
このトラフシジミは、川辺にしばらくとまったあと、葉上にとまってそれきり動かない。
どなたかが手に乗せて撮りやすい葉上に移動させたところ、1時間以上もそのままじっとしていた。
この日はこのトラフシジミを撮った方がたくさんおられるだろう(写真9)。

▼写真9 トラフシジミ春型(2013年4月9日、神奈川県)
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******
この日は山頂でこういうことがあった。
斜面にとまったミヤマセセリを撮ろうと斜面を少し降りて撮っていたのだが、近くの初老の男性に、
「そんなところ歩いたらセンボンヤリがみんな踏みつぶされちゃうよ!」
と言われた。これにはさすがに、
「いや、これは失礼」
と言うしかなかった。私は花も時折撮るので、蝶を撮るのに花などどうでもいいとは決して思わない。
実はこのちょっと前に、センボンヤリが咲いているね、と言っていたご婦人のグループがいたのだが、そのうちの一人が、こっそりセンボンヤリの1本を手で抜いていたのを目撃し、あ〜あ、何やってんだか、と思っていると、先の男性がそれは良くないよとたしなめていて、全くだ! と思ったばかりだった。
私は花を直接踏んだ訳ではないが、その近くを踏み荒らしたのは確かで、ことによると1本抜くより酷いことをした可能性もある。反省。
花を愛でる方の中には、蝶を追いかける人を苦々しく思っている方もおられるかもしれない。
しかし昆虫を撮る人の多くは、花はどうでもいいとは決して思っていない。それは分かっていただきたいものである。

撮影機材:ニコンD7000&AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
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by mikiosu | 2013-04-10 13:35 | | Comments(2)

コツバメ礼賛(2013年4月6日)

スプリング・エフェメラルという言葉は、春の儚い命、春の妖精などと訳される。蝶の世界ではコツバメやミヤマセセリ、スギタニルリシジミ、ギフチョウなど10種程度がスプリング・エフェメラルと呼ばれる。
これらの中にあって春に現れる茶色の地味な蝶というのがコツバメの一般的な評価のようだ。
しかし、私はギフチョウが春の女神というならば、このコツバメこそ春の妖精という感じがする。
葉先にとまって他の蝶を追い回したり、春の陽光を浴びて、葉上でくにゃっと斜めになったり(写真1)、いなくなったと思ったら、いつの間にかまた同じ葉上にちょこんととまっている。何だかそのとまり方も可愛らしい(写真2)。
やっぱり妖精だ! そうは思わないだろうか。
それにこの、コツバメの焦茶色はどうだ。コツバメの裏翅の茶色はありきたりの茶色ではない。
他のほとんどの蝶の翅は水彩画だが、コツバメの裏翅は粗いタッチで色を塗り重ねた油彩画ではないか。
裏翅に描かれた前翅から後翅へ続くジグザグの白いラインも油絵の具の白だ。そんな力強さをこの蝶には感じる(写真3)。

▼写真1 コツバメ その1a(2013年3月22日、東京都)
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▼写真2 コツバメ その1b(2013年3月22日、東京都)
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▼写真3 コツバメ その1c(2013年3月22日、東京都)
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コツバメはシジミチョウ科の蝶である。ゼフィルスを撮るようになってから気がついたが、シジミチョウ科の蝶は、眼がとてもキュートなのだ。
コツバメもこの点で他のシジミチョウ類と遜色がない。いや、それどころかかなりポイントが高いと思う。
シジミチョウ科の蝶の眼は、ヤマトシジミなどごく一部の蝶がグレーで、あとは黒いのが普通だ。ところがこのコツバメは裏翅の色と同じ焦茶色をしていて、眼の回りにある白い縁取りが眼の大きさを引き立てている(写真4、5)。

▼写真4 コツバメ その2a(2013年4月4日、神奈川県)
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▼写真5 コツバメ その2b(ノートリミング、2013年4月4日、神奈川県)
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コツバメはとまっている時には決して翅を広げない。超マニアの方々は何とかしてその表翅を撮影しようと飛翔写真に挑戦したりしている。
…ツバメという名は他にツバメシジミ、ムラサキツバメなどがあり、いずれも尾状突起がある蝶だ。
ところがコツバメには尾状突起はない。敏捷に飛ぶ黒っぽい姿から小さなツバメ=コツバメと名付けられたとも言われているようだ。
飛んでいる姿を見ると、同じ時期、同じような場所に姿を見せるミヤマセセリと比べてやや青みがかって見える。
シジミチョウ科の蝶はとまっている時に、閉じた左右の翅を上下にすりあわせるような仕草を見せることがある。
シロツメクサの葉上にとまったコツバメは同じような仕草をしていて、なかなか見られない表翅の片鱗を少しだけ見せてくれた(写真6、7)。
この子は♀なのだろうか。

▼写真6 コツバメ その2c(2013年4月4日、神奈川県)
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▼写真7 コツバメ その2d(2013年4月4日、神奈川県)
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コツバメは逆光もまた良い。光の加減で翅の縁に青い幻光が見えることがある。ちょっと意識して狙ってみたが少ししか見えなかった(写真8)。

▼写真8 コツバメ その2e(2013年4月4日、神奈川県)
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今年は3月22日、4月4日に各一度、まだ2個体の写真しか撮れていないが、何だかすっかりコツバメの魅力に取り憑かれてしまったようだ。
果たして今年、さらなる出会いがあるだろうか…。

撮影機材:ニコンD7000&AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
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by mikiosu | 2013-04-06 06:27 | | Comments(5)