岩手の蝶たち−−タテハチョウ編 その2 ウラギンスジヒョウモンほか(2013年8月14日)

一昨年の夏に帰省した折には、標高約600〜800メートルの高原に出かけ、ヒョウモンチョウ類を色々見ることができた。
この高原の駐車場が標高約600メートルで、そこからさほど登らない場所で多く見かけた。その辺りの方がヨツバヒヨドリやオカトラノオの花がたくさんあるからなのだろう。
今年の夏は暑いせいもあって都内郊外の野山にあまり出かけていないので、故郷でたくさんのヒョウモンチョウ類に出会いたいと思っていた。

帰省4日目の8月6日には、OK農園さん(「viva! OK農園の田舎暮らし♪」)を訪ねてみた。
OK農園さんは実家と同じ市内にある。車なら実家から30分くらいだろう。私には車もなければ免許もないので(苦笑)、徒歩と電車で行く。
実家から20分あまり歩いて盛駅に行き、8時5分発の南リアス線に乗り、三陸駅で降りる。8時40分着だ。
ここから歩いて30分くらいと見当を付けていたが、何しろ目印となるものもないので案の定、道に迷う(笑)。何人かの方に道を聞きながら、9時半頃ようやくたどり着く。
…お留守だった。
ちょっと前に通りかかった時には家の前に車があったが、うろうろしている間に出かけてしまったようだ。
仕方がないので東京駅で買ってきたお土産と一緒に名刺を置いて帰ることにする。
その前にOK農園さんの畑にたくさん植えられているブッドレアの花にきている蝶たちを眺める。
メスグロヒョウモン、ミドリヒョウモンが多かった。
アオスジアゲハやジャコウアゲハも来ていた。
セセリチョウ類もいろいろ来ている。
そうこうしているうちに、OK農園のO氏が帰って来られた。
何しろアポなしで急にお訪ねしたのでびっくりされたようだ。
O氏宅で冷たい飲み物をいただき、蝶談義に花を咲かせる。
しばらくしてから一緒に畑のブッドレアを見て廻る。楽しい時間の始まりだ(笑)。

写真1〜3は初見のウラギンスジヒョウモン。
撮った時にははっきり分からず、オオウラギンスジヒョウモンかと思っていた。
オオウラギンスジヒョウモンは都内郊外でも見られる蝶だが、今年はまだ撮っていないので、オオウラギンスジヒョウモンでも良かった。
しかし家に帰ってからよく調べるとウラギンスジヒョウモンだったようで、もっとたくさん撮っておけば良かったと思ったりした。

▼写真1 ウラギンスジヒョウモン♀ 開翅(ノートリミング、2013年8月6日、岩手県大船渡市)
d0303129_22504978.jpg

▼写真2 ウラギンスジヒョウモン♂ その1a 開翅(ノートリミング、2013年8月6日、岩手県大船渡市)
d0303129_22504339.jpg

▼写真3 ウラギンスジヒョウモン♂ その1b(ノートリミング、2013年8月6日、岩手県大船渡市)
d0303129_2251853.jpg


写真4、5はオオウラギンスジヒョウモン。
これらは友人の運転する車で連れていってもらった高原で撮影した。やはり持つべきものは友人だ(笑)。
オオウラギンスジヒョウモンはようやく今年初撮りなのだが、遠くからしか撮れなかった。

▼写真4 オオウラギンスジヒョウモン♂(ノートリミング、2013年8月8日、岩手県気仙郡)
d0303129_2251825.jpg

▼写真5 オオウラギンスジヒョウモン♀(ノートリミング、2013年8月8日、岩手県気仙郡)
d0303129_22513148.jpg


写真6、7はメスグロヒョウモン。
♂の方は高原で、♀の方はOK農園さんのブッドレアにきているのを撮った。

▼写真6 メスグロヒョウモン♂(ノートリミング、2013年8月8日、岩手県気仙郡)
d0303129_22514113.jpg

▼写真7 メスグロヒョウモン♀(2013年8月6日、岩手県大船渡市)
d0303129_22513938.jpg


写真8〜11はミドリヒョウモン。
写真8と10はOK農園さん宅で、写真9、11は高原で撮ったもの。

▼写真8 ミドリヒョウモン♂ その1(ノートリミング、2013年8月6日、岩手県大船渡市)
d0303129_2252634.jpg

▼写真9 ミドリヒョウモン♂ その2 開翅(ノートリミング、2013年8月8日、岩手県気仙郡)
d0303129_22515848.jpg

▼写真10 ミドリヒョウモン♀ その1(ノートリミング、2013年8月6日、岩手県大船渡市)
d0303129_2252950.jpg

▼写真11 ミドリヒョウモン♀ その2 開翅(ノートリミング、2013年8月8日、岩手県気仙郡)
d0303129_22523594.jpg


写真12はウラギンヒョウモン。
高原ではウラギンヒョウモンは何匹か見られたが、いずれも擦れた個体が多く、他のヒョウモンチョウ類に比べるともうピークは過ぎたような感じがした。
一昨年の夏、ほぼ同時期にこの高原に来た時にも、ミドリヒョウモン、メスグロヒョウモン、オオウラギンスジヒョウモンは見かけたが、ウラギンヒョウモンは見なかったような気がする。
ヒョウモンチョウ類は盛夏には夏眠すると言われているが、岩手ではどうなのだろうか。

▼写真12 ウラギンヒョウモン♂(ノートリミング、2013年8月8日、岩手県気仙郡)
d0303129_22523188.jpg


OK農園さん宅をお訪ねした時には、12時42分の南リアス線で帰るつもりだったが、話が弾み、昼食まで御馳走になって14時46分の列車で帰ることになった。
今年の春に一部復旧した南リアス線は、朝乗った時には私を含めて2人しか乗客がいなくて心配したが、帰りには10人以上乗っていたので少しホッとした(笑)。
私が十代の頃は、夏休みにはこの列車でよく海に泳ぎに行ったものだ。
地元に住む友人に聞くと、最近の子供は海は砂で汚れるからプールが良いと言ったりするらしい。
海や山で思い切り遊ぶ! なんてことは最近の子にはないのだろうか。

次回はセセリチョウ科を取り上げる予定。

参考文献:『フィールドガイド 日本のチョウ』(日本チョウ類保全協会編、誠文堂新光社)

撮影機材:ニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

# by mikiosu | 2013-08-14 00:01 | | Comments(2)

岩手の蝶たち−−タテハチョウ編 その1 エルタテハほか(2013年8月13日)

ブログの更新がだいぶ滞ってしまった。
8月3日に帰省し、10日には帰京したのだが、画像の整理などに思いのほか時間がかかってしまった。
ほぼ一週間の帰省中に撮った写真は660枚くらいだった。
都内郊外の野山でも一日に200〜300枚撮ることもあるので、一週間で660枚というのは少ないとも言える。
それでも普段見かけない昆虫を撮ったりしたことから、同定にも時間がかかってしまった。

帰省二日目の日曜日には、岩手県・沿岸南部で一番高い山である五葉山に行ってみた。
標高は約1350メートル。登山口の赤坂峠は700メートルくらいなので、登るのは600メートルほどだ。さほど高い山ではないが、ここには森林限界もあるので、高山蝶との出会いも期待していた。
しかし…、一緒に行ってくれた兄が登りはじめてすぐにグロッギーになってしまい、800メートルほどで諦めて下山してしまった。
歩いた時間は1時間ほどだが、標高は100メートルほどしか上がっていない。普段車に乗ってばかりで歩いていないせいだろう(苦笑)。
そんなことで、残念ながら山ではあまり成果を挙げることができなかった。

写真1は登山口にあるトイレ外壁にとまっていたエルタテハ。
裏翅しか撮れなかったが、取りあえず初見の蝶だ。
写真2は四日後、友人に高原に連れて行ってもらった時に見つけたエルタテハ。
ここは標高約600メートルくらいだろうか。
駐車場脇の側溝の中に入って行ってとまったのを、這いつくばって覗き込むようにして撮ったもの。
何とか開翅写真も撮れたが、せっかく出会ったものの、エルタテハに関してはろくな写真が撮れなかった。

▼写真1 エルタテハ その1(2013年8月4日、岩手県大船渡市)
d0303129_1373964.jpg

▼写真2 エルタテハ その2(2013年8月8日、岩手県気仙郡)
d0303129_1375971.jpg


写真3は登山道で見かけたサトキマダラヒカゲ。
今回の帰省ではヤマキマダラヒカゲもヒメキマダラヒカゲも見かけず、サトキマダラヒカゲを1匹見かけただけだった。

▼写真3 サトキマダラヒカゲ(2013年8月4日、岩手県大船渡市)
d0303129_138229.jpg


写真4〜5はジャノメチョウ。
ジャノメチョウはたくさんいた。山の登山口にもいたが、実家付近の道路脇でも普通に見られた。
写真5は♀のようだ。♀がこんなに色が薄いのを初めて知った。今まで♂しか見たことがなかったのかもしれない。
ちなみに写真5は拙ブログにリンクさせていただいているOK農園さん(「viva! OK農園の田舎暮らし♪」)の畑に咲くブッドレアに来ているを撮影したもの。OK農園さんを訪ねた顛末は後日述べたいと思う。

▼写真4 ジャノメチョウ 開翅(2013年8月4日、岩手県大船渡市)
d0303129_1381488.jpg

▼写真5 ジャノメチョウ♀(ノートリミング、2013年8月6日、岩手県大船渡市)
d0303129_1383460.jpg


写真6は実家近所で撮影したイチモンジチョウ。
市内にはアサマイチモンジもいるはずで、何とか帰省中に撮りたいと思っていたが叶わなかった。
写真6の個体も微妙ではあるが、やはりイチモンジチョウのほうだろう。

▼写真6 イチモンジチョウ(2013年8月4日、岩手県大船渡市)
d0303129_1383330.jpg


写真7はヒメアカタテハ、写真8はアカタテハ、写真9はキタテハ。
今回の帰省では市内の蝶相もできるだけ知りたいと思っていたので、普通種も積極的に撮っておいた。
ヒメアカタテハはOK農園さん宅のブッドレアで、アカタテハ&キタテハは市内の河原で撮影した。
『フィールドガイド 日本のチョウ』の分布域を見てみると、岩手県の沿岸南部にはシータテハはいてもキタテハは分布していないことになっているようだが、そんなことはないようだ。

▼写真7 ヒメアカタテハ(ノートリミング、2013年8月6日、岩手県大船渡市)
d0303129_138475.jpg

▼写真8 アカタテハ(ノートリミング、2013年8月7日、岩手県大船渡市)
d0303129_139868.jpg

▼写真9 キタテハ(2013年8月7日、岩手県大船渡市)
d0303129_1391749.jpg


写真10はコムラサキ♂。
河川敷にあるカワヤナギと思われる木にとまっていた。コムラサキも思ったような写真は撮れなかった。

▼写真10 コムラサキ♂(2013年8月7日、岩手県大船渡市)
d0303129_1391561.jpg


写真11、12はオオミスジ。
残念ながら翅は痛んでいるが、初見の蝶なので嬉しい出会いと言っておこう。
この蝶は実家の裏手にある木の葉上にとまっていた。実家では誰も煙草を吸わないので、勝手口の戸を開けて煙草を吸っている時に見つけた(笑)。
翅を開いたり閉じたりしていたので、スリッパのまま出て行って撮った。

▼写真11 オオミスジ その1a(ノートリミング、2013年8月8日、岩手県大船渡市)
d0303129_1392583.jpg

▼写真12 オオミスジ その1b(2013年8月8日、岩手県大船渡市)
d0303129_1394466.jpg


写真13は高原で撮ったサカハチチョウ夏型。
今年はようやくサカハチチョウ夏型に出会えた。高原ではヨツバヒヨドリに来る姿が何匹か見られた。

▼写真13 サカハチチョウ 夏型(ノートリミング、2013年8月8日、岩手県気仙郡)
d0303129_1394369.jpg


次回はヒョウモンチョウ類を取り上げる予定だ。

参考文献:『フィールドガイド 日本のチョウ』(日本チョウ類保全協会編、誠文堂新光社)

撮影機材:ニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

# by mikiosu | 2013-08-13 13:18 | | Comments(2)

帰省を前に(2013年8月2日)

7月に撮った蝶以外の昆虫たちはまだ一部しか紹介できていないが、8月3日から一週間ほど岩手の実家に帰省するので、ブログの更新はしばらくお休みとなる。

今年は7月に岩手・宮古市で開かれた蝶の観察会に参加しているので、岩手に行くのは二か月連続になる。
岩手から東京に出てきて30年以上になるが、二か月連続して岩手に行くのは初めてのような気がする(笑)。
私の実家のある岩手県南・沿岸部は、県央や県北に比較すると蝶相はあまり豊かでないような気がするが、詳しいことはよく分からないのが正直なところだ。
一昨年の夏に帰省した時には、実家から車で約1時間ほどの高原に連れて行ってもらった。
そこではメスグロヒョウモンやオオウラギンスジヒョウモンなどをたくさん見かけた。
その日一番の収穫はクジャクチョウだった(写真1〜3)。

▼写真1 一昨年撮影のクジャクチョウ その1a(ノートリミング、2011年8月8日、岩手県)
d0303129_4293755.jpg

▼写真2 一昨年撮影のクジャクチョウ その1b(2011年8月8日、岩手県)
d0303129_4285242.jpg

▼写真3 一昨年撮影のクジャクチョウ その1c(2011年8月8日、岩手県)
d0303129_430065.jpg


私がクジャクチョウを見たのはこの時が初めてだった。
この時の写真を見てみると、どうもピントも構図も今ひとつに思えるが、クジャクチョウ自体はとても新鮮で綺麗な個体だったように思う。
クジャクチョウはその後何度か見かけているが、この時の個体ほど綺麗なものは見ていない気がする。
この写真を撮った後、実家に戻ると同じ市内に嫁いだ姉が来ていた。
クジャクチョウの写真が撮れて上機嫌の私は、
「こんな綺麗な蝶がいるのを知っているか」と姉に写真を見せたところ、
「この間、庭で見た」と言われた(苦笑)。
姉の嫁ぎ先は実家から車で15分くらいの場所にあり、実家よりも海に近いくらいだ。わざわざ高原まで行かなくても、その辺にいるということだ。
行ったことがないので正確には分からないが、拙ブログにリンクさせていただいているブログ「viva! OK農園の田舎暮らし♪」のOK農園さんは実家から車で30分くらいの場所ではないかと思う。
最近こちらのブログではオオミスジやキバネセセリの写真を掲載しておられた。
どちらもまだ見たことのない蝶だ。

一昨年帰省した時には震災の後だったこともあってあまり時間が取れなかったが、今年はあちこち出歩いて探蝶・探蛾にいそしんでみたいと思っている。

撮影機材:ニコンD90 & タムロンSP AF90mm f /2.8 Di MACRO

# by mikiosu | 2013-08-02 04:31 | | Comments(6)