ようやく撮れたミヤマカラスアゲハ春型(2013年5月17日)

5月14日は、ミヤマカラスアゲハ狙いで遠征した。
朝7時半に自宅を出発、現地駅着9時半、10時15分のバスで林道入口に到着。予定通りだ。
初めてやってきた東京郊外の林道は思ったより舗装路が多く、裏高尾辺りの林道とは趣が違う。
太陽は雲に隠れがちだが、空には青空が広がっていて、上々の天気だ。
…しかし、どうも様子がおかしい。蝶の姿がまったくない。
初めての場所で勝手がわからないが、とにかく歩く。なのにどこまで行っても蝶の姿がない。
途中で網を持っている人に二人ほど出会ったが、カメラ片手に歩いている人もいないようだ。
林道脇の水がちょろちょろ出ている場所にサカハチチョウ春型がいたくらいで、お目当てのミヤマカラスアゲハはまったく見当たらない。
1時間あまり歩いて少し休む。コミスジが1匹いた…。
結局、この日一番の収穫はこれ(写真1)。
林道脇の斜面を這っていたのを見つけた。おそらくゼフィルス類の幼虫だろうと思い、家に帰って調べると、フジミドリシジミ終齢幼虫が一番似ていた。
ついでにGW前に撮影したウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミの幼虫も紹介しておく(写真2、3)。アカシジミの幼虫が撮れたら一緒に紹介しようと思っていたが、アカシジミ幼虫には出会えなかった。

▼写真1 フジミドリシジミ終齢幼虫(2013年5月14日、東京都)
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▼写真2 ウラナミアカシジミ終齢幼虫(2013年4月28日、東京都)
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▼写真3 ミズイロオナガシジミ終齢幼虫(2013年4月28日、東京都)
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どうもゼフィルス類の幼虫はピントが合いにくい(苦笑)。ピントを狂わす怪光線でも出ているんじゃないだろうか。

ミヤマカラスアゲハを撮るどころか見ることもできずに15時頃のバスで撤収した。
バス停では林道で網を振っていた青年と一緒になる。
「今日は何か捕れましたか?」と聞いてみた。
いやあ今日は全然でした、という返事を期待していた訳でもないが、思いがけず、
「ミヤマカラスアゲハが結構捕れました」と言う。
にゃに〜!
この青年は朝8時10分発のバスで来て、午前中から活動していたらしい。
詳しく聞くと、ミヤマカラスアゲハ7匹を採集できたと言う。
こちらは1匹たりとも目にすることすらできなかったのに?
アンタが捕ったからいなくなったんじゃないのか、と言うのはやめておいた(笑)。
さらに聞くと、午前中は結構飛んでいて、11時くらいから太陽が時折雲の陰に入るようになるとぱったり出なくなったと言う。
11時と言えば私が来た頃だ。
…ぐやじい!
一昨年からいつか行こうとずっと思っていた場所に、何時間もかけてやってきて、肝心のミヤマカラスアゲハを1匹も見ることなく帰ってきた。
林道で見かけた青年は同じ日に7匹も捕まえているというのに。
こんな悔しいことはない。そうではあるまいか。
何か大きな忘れ物をしてきたような思いがする。
…。
そんなわけで一日置いた5月16日にまた行って来た次第だ。午後遅くから雨の予報だが、午前中はまずまずの天気に思えた。
朝5時45分の電車に乗り、現地駅着7時半。予定通り8時10分のバスに乗り、林道には9時前に入る。
天気の方は微妙だが、ミヤマカラスアゲハの観察には午前中の方が良いらしいし、今日こそは何とか写真を撮りたいと気合いが入る。
林道入口付近でも、何アゲハか分からないが、黒系アゲハが飛んでいるのを見かけ、今日はイケそうな気がした。
いた!
前回行った際にサカハチチョウ春型が吸水していたポイントにミヤマカラスアゲハが来ている。
絶えず2〜3匹が吸水しに来ているが、なかなかとまってくれない。仕方がないので取りあえず飛翔写真を何枚か撮ってみる(写真4〜6)。

▼写真4 ミヤマカラスアゲハ♂春型 飛翔中開翅(2013年5月16日、東京都)
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▼写真5 ミヤマカラスアゲハ♂春型 飛翔中半開翅(2013年5月16日、東京都)
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▼写真6 ミヤマカラスアゲハ♂春型 2匹飛翔中(2013年5月16日、東京都)
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オナガアゲハ♂も来ていて、ミヤマカラスアゲハ♂と追いかけっこみたいになっていた(写真7)。

▼写真7 ミヤマカラスアゲハ♂春型&オナガアゲハ♂ 飛翔中(2013年5月16日、東京都)
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ミヤマカラスアゲハは元気に飛び回るだけで、吸水してもすぐに飛び立ってしまう。
吸水したわずかの瞬間に何とか撮ったのが写真8、9。
表翅はもちろんだが、春型の裏翅をじっくり撮りたいとの思いは残念ながら果たせなかった。

▼写真8 ミヤマカラスアゲハ♂春型 開翅(2013年5月16日、東京都)
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▼写真9 ミヤマカラスアゲハ♂春型 裏翅(2013年5月16日、東京都)
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この場所でもっと粘れば良かったかもしれないが、気が短い私はもっと先に行ってみる。
今度は林道地面の濡れた場所で吸水している個体も見つけた(写真10、11)。
写真としては面白みに欠けるかもしれないが、ミヤマカラスアゲハ春型の大開翅はこれまで撮ったことがなかったので、ほっと胸を撫で下ろす。

▼写真10 ミヤマカラスアゲハ♂春型 開翅(ノートリミング、2013年5月16日、東京都)
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▼写真11 同上(2013年5月16日、東京都)
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10時過ぎには陽がかげり、かなり黒い雲が多くなってきた。予報では午後遅くに雨ということだったが、慣れない林道で雨宿りの場所もない。10時半には林道を戻り始める。
林道入口のバス停には11時半頃到着。13時半のバスで帰る予定だったが、その前のバスでも良いかと時刻表を見ると、11時のバスの次が13時半だ。
2時間ほど近辺で時間を潰す。13時半のバスが来る頃には雨も降り始めた。
この日は登山者らしき人を2人ほど見かけたが、網を振る人もカメラ片手に撮影しにきている人にも出会わなかった。
天気も微妙だったが、アクセスが大変なので、ここまで脚をのばす人は少ないのだろう。
この日も蝶の姿は少なかったとはいえ、ミヤマカラスアゲハ♂春型の写真が何枚か撮れた。私としてはそれだけで来てみた甲斐があったと思う。

参考文献:『イモムシハンドブック2』(安田守著、高橋真弓・中島秀雄監修、文一総合出版)

撮影機材:ニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

# by mikiosu | 2013-05-17 04:20 | | Comments(5)

初見のコサナエ(2013年5月15日)

5月9日にキバネツノトンボを見つけた場所では、イトトンボ類の他にシオヤトンボやダビドサナエ、コサナエなども見られた。
特に多かったのがコサナエだ。
コサナエは初見のトンボなので♂も♀も熱心に撮った。
写真1〜4はコサナエの♂。複眼のグリーンがなかなか綺麗なトンボだ。

▼写真1 コサナエ♂(2013年5月9日、埼玉県)
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▼写真2 コサナエ♂ 側面(2013年5月9日、埼玉県)
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▼写真3 コサナエ♂(ノートリミング、2013年5月9日、埼玉県)
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▼写真4 コサナエ♂ 背面(2013年5月9日、埼玉県)
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写真5〜7はコサナエの♀。♂に比べるとやや黄色っぽいようだ。

▼写真5 未成熟のコサナエ♀ 側面(2013年5月9日、埼玉県)
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▼写真6 同上 背面(ノートリミング、2013年5月9日、埼玉県)
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▼写真7 コサナエ♀(2013年5月9日、埼玉県)
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この日撮影したトンボ類は、シオヤトンボ♀1個体、ダビドサナエ♂1個体、コサナエ♂10個体、コサナエ♀2個体。
初見のコサナエを熱心に撮ったのは間違いないが、それにしてもたくさんいた。
キバネツノトンボに加えてアジアイトトンボ、クロイトトンボ、コサナエといずれも熱心に撮ったので、滞在時間が2時間半足らずの割りにはかなり精力を使い果たしたように思う。
現地に着くまで相当の時間を要してしまったが、行ってみた甲斐はあった。

参考文献:『ネイチャーガイド 日本のトンボ』(尾園暁、川島逸郎、二橋亮著、文一総合出版)

撮影機材:ニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

# by mikiosu | 2013-05-15 00:10 | 蜻蛉 | Comments(0)

今年最初のイトトンボたち−−アジアイトトンボ&クロイトトンボ(2013年5月14日)

5月9日、キバネツノトンボを見つけた場所では、今季初めてイトトンボの姿を見ることができた。
小さな池がいくつかあったので、そろそろイトトンボが出ていてもおかしくないと気をつけてみたらやはり出ていた。
写真1〜3はアジアイトトンボ。
アオモンイトトンボと似ていてややこしいが、腹部先端にある青い色の位置からアジアイトトンボで間違いないだろう。

▼写真1 アジアイトトンボ♂(2013年5月9日、埼玉県)
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▼写真2 アジアイトトンボ♂(2013年5月9日、埼玉県)
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▼写真3 アジアイトトンボ♂(2013年5月9日、埼玉県)
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写真2、3は比較的近くで撮れたが、いかんせんAFではなかなかピントが合わない。
昨夏にレンズを買い替えてからはイトトンボ類にもよくピントを合わせてくれたので助かっていたが、この日は難儀したようだ。
あまり、と言うよりまったく自信はなかったがMFで撮ってみた。
おおっ、意外にピントがきている。
50歳を過ぎてからめっきり視力が衰えた感があるが、まだまだ行けそうだ(笑)。

写真4〜7はクロイトトンボ。
池のほとりでフラフラと弱々しく飛んできて目の前にとまった個体も羽化直後のクロイトトンボ♂と思われた(写真6)。

▼写真4 クロイトトンボ♂(2013年5月9日、埼玉県)
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▼写真5 クロイトトンボ♂(2013年5月9日、埼玉県)
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▼写真6 羽化直後のクロイトトンボ♂(2013年5月9日、埼玉県)
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▼写真7 連結中のクロイトトンボ(2013年5月9日、埼玉県)
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連結中のクロイトトンボのカップルはちょっと遠かったが、一応押さえておいた。連結したまま逃げることはないのに…、などと恨めしく思ったりする。

5月13日には、拙宅から徒歩でも行ける公園でアオモンイトトンボを見つけた(写真8)。
これもかなり遠かったが、上記のアジアイトトンボの写真とよく見比べて、アオモンイトトンボと判断した。
この場所では昨年もアオモンイトトンボを何度か見ている。昨年撮影したもう少し大きな写真を載せてみる(写真9)。

▼写真8 アオモンイトトンボ(2013年5月13日、練馬区)
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▼写真9 昨年撮影のアオモンイトトンボ♀(♂タイプ)(2012年9月19日、練馬区)
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イトトンボ類は♂と♀の判別が難しい場合がある。はっきりと色が異なっていれば問題ないが、♀には♂と同じ色になる♂タイプと呼ばれる個体があるからだ。
このような場合には腹部先端の形状や副性器などで判別する。
写真9のアオモンイトトンボは♂のような色をしているが、おそらく♀と思われる。
昨年撮影した♂と思われる写真も掲載しておく(写真10)。
♂には腹部第二節に副性器があるので、♀に比べてここだけ太く見える。

▼写真10 昨年撮影のアオモンイトトンボ♂(2012年8月28日、三鷹市)
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なお、これはトンボの専門家ではない、素人の私の判断なので、間違えている、あるいは勘違いしている可能性があることをお断りしておく。

参考文献:『ネイチャーガイド 日本のトンボ』(尾園暁、川島逸郎、二橋亮著、文一総合出版)

撮影機材:ニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

# by mikiosu | 2013-05-14 00:10 | 蜻蛉 | Comments(0)