ゴイシシジミ飛んだ(2013年6月4日)

5月中に平地性ゼフィルス類(注1)を一通り見ることができたので、6月1日にはウラゴマダラシジミの半開翅姿を求めて丘陵方面へ遠征してみた。
せっかちな私は結果を先に記すのが好きだ。
…この日も見られなかった(笑)。

この丘陵では5月25日にアカシジミ、5月28日にはウラナミアカシジミがたくさん見られたが、6月1日にはこれらに代わってミズイロオナガシジミがたくさん見られた。
3日おきに発生のピークが訪れるのだろうか。
ウラゴマダラシジミのピークはどこに行ってしまったのか(苦笑)。
それはともかく、ミズイロオナガシジミは裏翅の黒条模様に個体変異があって、なかなか面白いと思う。
写真1は、まあ普通のタイプと言っていいのではなかろうか。
写真2は、前翅、後翅ともに黒い筋が太い。
写真3は、その中間と言ったところか。

▼写真1 ミズイロオナガシジミ その1(ノートリミング、2013年6月1日、東京都)
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▼写真2 ミズイロオナガシジミ その2(2013年6月1日、東京都)
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▼写真3 ミズイロオナガシジミ その3(2013年6月1日、東京都)
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ミズイロオナガシジミの♂♀は外見では識別が難しいようだ。
写真4、5は腹部がややふくよかに見えたので、♀なのかもしれない。

▼写真4 ミズイロオナガシジミ その4(2013年6月1日、埼玉県)
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▼写真5 ミズイロオナガシジミ その5(ノートリミング、2013年6月1日、東京都)
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5月25日にゴイシシジミを見かけたポイント付近では、この日もゴイシシジミが見られた。
笹薮をひらひら飛んでいるゴイシシジミを目で追っていると、とまりそうでとまらない姿にイライラしますね(笑)。
いつまでもとまらないので飛翔中を狙ってみた。
ダメ元で撮った割りには意外に写っていたので連続写真風に並べてみた。
これは連写した4枚の写真をパソコン画面上で開いてから、一部を重ねて配置してキャプチャを撮ったもの(写真6)。
拙宅には画像処理ソフトがないので、こんなアナログチックなことをしてみた。

▼写真6 ゴイシシジミ 飛翔中(4枚合成)(2013年6月1日、東京都)
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▼写真7 ゴイシシジミ 飛翔中(写真6の一番右側のもの)(2013年6月1日、東京都)
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ゴイシシジミが飛んでいる時には直立姿勢なのだろうか。ちょっと面白い感じがした。
空中に浮いている様子は、何だかクリオネを思い出させた(写真7)。

この日は丘陵の公園を縦断して埼玉県側まで脚をのばした。そこの林縁でもゴイシシジミの姿は見られた(写真8〜10)。
写真8、9は同一個体。笹の葉につくアブラムシの汁を熱心に吸っていたようだ。
昨年初めて撮った時には気が付かなかったが、触角が赤茶色に見える。昨年の画像を調べてみると、そんなことはなかった。これは継続して観察してみたい。
下唇鬚(かしんしゅ)も結構大きいことが分かった(写真9)。他のシジミチョウ類と比べても明らかに大きい。

▼写真8 ゴイシシジミ その1a(ノートリミング、2013年6月1日、埼玉県)
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▼写真9 ゴイシシジミ その1b(2013年6月1日、埼玉県)
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ゴイシシジミが葉上にちょこんと座っている姿はいつみても可愛らしい。
小さいのもあるが、白い脚の先端だけが黒くて、短い靴を履いているみたいだ(写真10)。

▼写真10 ゴイシシジミ その2(2013年6月1日、埼玉県)
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※注1−−平地性ゼフィルスとは、アカシジミ、ウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミ、ミドリシジミ、オオミドリシジミ、ウラゴマダラシジミの6種を差す。

撮影機材:ニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

# by mikiosu | 2013-06-04 00:15 | | Comments(4)

5月の残り蛾(2013年6月3日)

5月は蝶やトンボの記事を一生懸命取り上げる一方で、とうとう蛾の順番は廻って来なかった。
本当は蜘蛛や甲虫ももっと掲載しておきたかったのだが…。
東京も梅雨入りしてフィールドに出られない日も多くなりそうなので、おいおいこれらも紹介していきたい。
そんなわけで、5月中に見つけた蛾の中からいくつかピックアップしてみた。

写真1は主フィールドで見つけた、オレンジ色に銀の筋が綺麗なオオギンスジハマキ。オオ〜と付く名の割りには小さい蛾だ。隣に見えるのは羽化殻なのだろう。

▼写真1 オオギンスジハマキ (ストロボ撮影、2013年5月2日、東京都)
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写真2はさらに小さいウスベニヒゲナガ。林道脇のベンチにとまっていたのを見つけた。
2〜3枚撮った後にストロボディフューザーを付けてストロボ撮影しようと思ったら、もういなくなっていた。
これはネット上で見かける典型的なウスベニヒゲナガの写真とちょっと違うような感じもするので、同定にはあまり自信が持てない。
♂にしてはやや触角が短い気もするが、ヒゲナガガの♀は触角の基部から半分ほどが黒く太いので、多分♂なのだろう。

▼写真2 ウスベニヒゲナガ♂(2013年5月7日、東京都)
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写真3、4はミヤマカラスアゲハを求めて大遠征(?)した林道手前で見つけた蛾たち。
コマバシロコブガは林道手前の電柱にとまっていた(写真3)。前翅がなんだか陶器のような雰囲気だ。
ヒメハイイロカギバは林道入口のバス停脇にある倉庫外壁にとまっていた(写真4)。
ベタッと大開翅してとまることが多いカギバの中では、ちょっととまり方が変わっている。

▼写真3 コマバシロコブガ(2013年5月14日、東京都)
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▼写真4 ヒメハイイロカギバ(ストロボ撮影、2013年5月14日、東京都)
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オオカギバは6月頃から林道ではしばしば見られる大きな蛾だ(写真5)。昼間飛んでいると蝶のように見えないこともない。

▼写真5 オオカギバ(2013年5月24日、東京都)
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マエキカギバは、とある山頂のトイレ外壁にとまっていた(写真6)。人の多い場所なので、トイレの前でカメラを持ってウロウロしていると、そのうち通報されるかもしれない(笑)。

▼写真6 マエキカギバ(2013年5月24日、東京都)
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アヤトガリバは繊細な模様を持ち、背面の白い部分が大理石のような蛾だ(写真7)。林道脇に設置された仮設トイレのドアを開けるととまっていた。用を足す前に蛾の撮影だ(笑)。近縁種にオオアヤトガリバという似た種があるので正確な同定は難しい。
この蛾の幼虫が食べる食草はまだわかっていないらしい。

▼写真7 アヤトガリバ(2013年5月24日、東京都)
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写真8はクロホシフタオ。ゼフィルス類が出始めた野山で何度か見かけたので、同じ時期に発生する蛾なのだろう。これも近縁種にヒメクロホシフタオという似た種があり、判別は難しい。

▼写真8 クロホシフタオ(2013年5月25日、東京都)
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早春の大物蛾の時期も過ぎ、探蛾も今ひとつ力が入らないが、5月にはこんな幼虫を見つけて、ちょっと嬉しかった。
イボタガの中齢幼虫と終齢幼虫だ(写真9、10)。

▼写真9 イボタガ中齢幼虫(2013年5月22日、神奈川県)
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▼写真10 イボタガ終齢幼虫(2013年5月15日、東京都)
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写真9はゼフィルス狙いで出かけた神奈川方面の公園で見つけた。
写真10はトンボ狙いで出かけた東京郊外の里山で見つけた。
イボタガはその名の通り、イボタノキが食樹だが、写真9はネズミモチの葉を食べていたようだ。ネズミモチもモクセイ科イボタノキ属の樹木だ。
終齢前までは紐状の突起が何本も出ているのに、終齢幼虫になるとなくなるのも何だか面白い。
中齢幼虫は40〜45ミリ、終齢幼虫は75〜80ミリくらいはあったようだ。
こんな幼虫を見つけて何が嬉しいのかと言われる向きもあるかと思うが、蛾を熱心に追いかけていると、このような幼虫との出会いもかなり嬉しかったりするのである(笑)。

参考サイト:みんなで作る日本産蛾類図鑑

撮影機材:ニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

# by mikiosu | 2013-06-03 00:02 | | Comments(2)

ミドリシジミ出た−−その2(2013年6月2日)

5月31日に神奈川方面へ遠征した話は昨日書いた。
今日はその続きの写真である。
朝のうちさっぱり見られなかったミドリシジミは、11時半頃に同じポイントに戻ってみると、たくさん見られた。
ほとんどが♀のようだったが、中には♂らしき姿もチラホラ。
飛び去る時に、あ、♂だった、ということになるので、空しく見送るばかりだった。
葉上にとまっている個体を撮った写真の中に、わずかに表翅の青緑色が見えているものがあった(写真1、2)。

▼写真1 ミドリシジミ♂ その1a(ノートリミング、2013年5月31日、神奈川県)
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▼写真2 ミドリシジミ♂ その1b(2013年5月31日、神奈川県)
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写真3、4は一旦そのポイントを離れ、一時間後に戻ってきた時、ポイント手前の葉上にとまっていた個体。どうやらこれも♂のようだった。

▼写真3 ミドリシジミ♂ その1a(ノートリミング、2013年5月31日、神奈川県)
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▼写真4 ミドリシジミ♂ その1b(2013年5月31日、神奈川県)
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いずれにしても、この日は♂の開翅写真はノーチャンスだった。
今年はまだこれからが本番とは思うが、♂の開翅が撮れるかどうかは運次第ではなかろうか。
ちなみにこの日撮影したミドリシジミは11個体。
自分の計算では♂2個体、♀6個体、不明3個体である。遠くの葉上にとまっていて撮らなかった個体や、すぐに飛んでしまった♂などもいたので、かなりの個体を見たことになる。朝の状況を考えるとちょっとびっくりするほどの数だ。

昨年は(2012年)この公園で首尾よくミドリシジミ♂の開翅を撮っているので紹介したい。
池の畔のポイントでミドリシジミ♂の開翅を初めて撮った後に、公園内をブラブラしていると、ちょうど葉上で♂が開翅しているところに出会った(写真5)。
ちょっと葉っぱが被っているが、右にも左にもカメラマン氏がいて、角度を変えることができない。
左側のカメラマン氏(この方はおそらく「たかがヤマト、されどヤマト」のotto-Nさんだったと思う)のさらに左側に移動して撮ったのが写真6、7。
蝶マニアの方々には笑われるかもしれないが、同じ個体なのに角度を変えて撮るだけでこんなに色が変わるとはこの時まで知らなかった。
念願のミドリシジミ♂の開翅写真が撮れて、スキップしながら帰ったのは言うまでもない(もちろんこれは言葉の綾です(笑))。

▼写真5 昨年撮影のミドリシジミ♂ その1a 開翅(2012年6月14日、神奈川県)
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▼写真6 昨年撮影のミドリシジミ♂ その1b 開翅(2012年6月14日、神奈川県)
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▼写真7 昨年撮影のミドリシジミ♂ その1c 開翅(ノートリミング、2012年6月14日、神奈川県)
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※写真5〜7はニコンD90 & タムロンSP AF90mm f /2.8 Di MACRO


話を今年に戻そう。
前回この公園に来た時(5月22日)には他のゼフィルス類も見つけることができなかったが、この日はミズイロオナガシジミ(写真8)、アカシジミ(写真9)、ウラナミアカシジミ(写真は撮れず)、オオミドリシジミ(昨日掲載)も見ることができた。
いずれの写真も、ミドリシジミと同様に午前中に公園をひと回りした時には見かけなかった蝶たちだ。
一度見なかったくらいで諦めてはいけないということだろう。

▼写真8 ミズイロオナガシジミ(ノートリミング、2013年5月31日、神奈川県)
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▼写真9 アカシジミ(ノートリミング、2013年5月31日、神奈川県)
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この日は残念ながらウラゴマダラシジミだけは見ることができなかった。
ウラゴマダラシジミの半開翅はまたお預けということになってしまった。
ルリシジミはたくさん見られたのだが…。
その他にはウラギンシジミ♂が見られた(写真10、11)。

▼写真10 ウラギンシジミ♂ その1a(ノートリミング、2013年5月31日、神奈川県)
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▼写真11 ウラギンシジミ♂ その1b(2013年5月31日、神奈川県)
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ウラギンシジミ♂は今年初撮りなのがいささかびっくりだ。ウラギンシジミは成虫越冬なので、うっかりすると1月に見たりすることもあるのに、先日久し振りに♀を撮ったとは言え、この時期まで♂を見ずにきたのが意外だった。

撮影機材:※印以外はニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

# by mikiosu | 2013-06-02 00:01 | | Comments(2)