裏高尾のアブとハチ(2013年3月27日)

3月26日、やや気温が低かったが、今週東京ではこの日くらいしか好天の日がなさそうだったので、裏高尾方面へ遠征してみた。
玄関を出てから一旦戻ってベストを着込んだくらいなので、やはり寒い。
蝶が飛んでいるか不安だったが、高尾駅近辺ではアゲハが飛んでいるのが見えたし、歩いて林道へ向かう途中ではミヤマセセリが1匹見られた。
これなら林道でも見られるだろうと、この時は追いかけなかった。
…失敗だった。
結局林道では蝶の姿はまったく見られなかった。1匹たりとも!
やはりチャンスは前髪を掴まなければならないのだ。あとで見られるだろうなどとタカをくくってはいけないのだ。
まったくもう、人間というのは何度失敗すれば学ぶのだろうか(いや、学んでないのは人間ではなく自分なのだが)。
そんな訳で蝶の写真はない。白状すると林道手前でテングチョウを撮っているが、今更テングチョウか? 
いや、テングチョウには失礼した。
春の林道ではうっとうしいくらい見かけるテングチョウも、1〜2月に見かけるとちょっと嬉しいものだ。
しかし、既にミヤマセセリやコツバメちゃん(もう、ちゃん付けですよ!)を見てしまったからには、テングチョウでは満足できないのだった。
ナミシャクはいくつか撮ったが、シャクガ類はいずれ別項でまとめたい。
んじゃ何? あれこれ考えた末、昨日は結局何もアップできなかった。
撮影画像を飽かず眺めても、あるのは花の写真ばかりだ。
虫撮り人たるもの、花の名前も知っておかねば…。などと花でも載せようかと思ったが、何だか自分が納得できない。
一つだけ林縁の木の幹にとまる昆虫の写真があった。それがこれ(写真1)。
ケブカハチモドキハナアブというらしい。
ハチだかアブだかはっきりして欲しいような名前だが、アブである。
触角がV字型になっている。ネット上で検索すると、近縁のハチモドキハナアブは触角がY字型(触角の付け根は1本)なので見分けがつきそうだ。
顔面も撮ろうと前に廻ると、警戒したのか翅を閉じた(写真2)。顔の模様もちょっと面白い。
このアブは、神奈川の山に蝶を撮りに行った昨年4月にも見ている(写真3)。このアブも早春のアブということになるのだろうか。

▼写真1 ケブカハチモドキハナアブ その1a 背面(2013年3月26日、裏高尾)
d0303129_21391112.jpg


▼写真2 ケブカハチモドキハナアブ その1b 顔面(2013年3月26日、裏高尾)
d0303129_21393394.jpg


▼写真3 ケブカハチモドキハナアブ その2 山の中腹にて撮影(2012年4月9日、神奈川県)
d0303129_21393962.jpg


アブの仲間は、左右の複眼がくっついていると♂、離れていると♀ということになっているが、この個体はくっついているので♂ということでいいのだろうか。
ケブカ…というからには毛深いのかと思うが、どの辺が毛深いのか成虫の姿を見てもピンと来ない。
しかし、シロトゲエダシャクなどトゲエダシャクの仲間は、幼虫時代にトゲ(突起)があるのでこの名がある。成虫の姿を見ただけで軽々と判断はできないわけである。

そういえば、昨年5月にこの付近の橋の欄干で面白いハチを見つけたのを思い出した。
最初に見つけたのは2012年5月11日で、橋の欄干に妙なハチがいるのに気がついた。
全身に油を塗ったような光沢があり、なんだか樹脂で作った昆虫ロボットみたいな感じがした(写真4)。
これはヒメウマノオバチという。産卵管があるので♀だ。
五日後に同じ場所を通りかかってみると、まだいた(写真5)。正確には同じ個体かどうかわからないが、面白いので写真を撮っていると(写真6、7)、どんどん近づいてきて長い産卵管のある腹部を持ち上げたり(写真8)、翅をバタつかせたりして(写真9)、どうも私を威嚇しているように見える。アゴもガチガチ言わせていたような気がする(写真10)。

▼写真4 ヒメウマノオバチ♀ その1 側面(2012年5月11日、裏高尾)
d0303129_2140651.jpg


▼写真5 ヒメウマノオバチ♀ その2a 全体(2012年5月16日、裏高尾)
d0303129_21401743.jpg


▼写真6 ヒメウマノオバチ♀ その2b 斜め上から(2012年5月16日、裏高尾)
d0303129_21402347.jpg


▼写真7 ヒメウマノオバチ♀ その2c 背面(2012年5月16日、裏高尾)
d0303129_21403898.jpg


▼写真8 ヒメウマノオバチ♀ その2d 尻を振り上げる(2012年5月16日、裏高尾)
d0303129_21405779.jpg


▼写真9 ヒメウマノオバチ♀ その2e 翅をバタつかせる(2012年5月16日、裏高尾)
d0303129_2141952.jpg


▼写真10 ヒメウマノオバチ♀ その2f アゴをガチガチする(2012年5月16日、裏高尾)
d0303129_21411323.jpg


ヒメウマノオバチはカミキリムシに寄生するらしい。この長い産卵管を使って、カミキリムシの幼虫に卵を産みつけると思われる。
写真を撮った時には動き回っていたのでサイズを測ることができなかった。何しろ威嚇もされていたことだし…。
ネット上でヒメウマノオバチを検索してみると、体長はおよそ25ミリくらいのようだ。
このハチの近縁にはウマノオバチというのがあり、こちらの♀の産卵管はとてつもなく長く、15センチ以上あるとか。そんな産卵管を使いこなせるのだろうか。いつか是非見てみたいものである。

一時は花の写真でお茶を濁そうかと思ったが、どうやら昆虫写真で何とかなったようだ。ヤレヤレ。

撮影機材:写真1〜2;ニコンD7000&AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
写真3〜10;ニコンD90&タムロンSP AF90mm f /2.8 Di MACRO

by mikiosu | 2013-03-27 21:52 | 虻・蜂 | Comments(0)

名前
URL
画像認証
削除用パスワード