林道の蝶たち−−フジミドリシジミほか (2013年8月28日)
今夏は暑くてフィールド散策をさぼり気味。
せっかく昆虫ブログを始めた最初の夏だと言うのにこれではいかんと、意を決して早起きし、東京郊外の林道方面へ行ってみる。
最寄り駅5時45分の電車に乗り、現地駅着7時半。林道方面行きのバスは8時10分発だ。
バスが来るまで駅舎や河原で蛾などを撮って時間を潰す。林道入口には9時前着だ。これは今年5月とまったく同じ行程。
春に来た時にはミヤマカラスアゲハを何とか撮ることができた。考えてみると今年はここでしかミヤマカラスアゲハを見ていない。
今日も
→カラスアゲハ♂の間違いでした。yoda様、ご教示ありがとうございます。
吸水していても近づくとさっと逃げてしまい、なかなか綺麗な個体に見えたが、ろくな写真は撮れなかった。
▼写真1
▼写真2
今日のお目当ては実はキベリタテハだった。
今夏は初めてキベリタテハらしき個体を上高地で見かけたが、判別不可能なほど擦れていたので、何とか綺麗な個体を見てみたいと出かけてみた次第だ。
しかし、虫影は思ったほど多くなかった。
蝶もキタキチョウやスジグロシロチョウばかり。たまにサカハチチョウ夏型が見られる程度で、どうも芳しくなかった(写真3〜5)。
▼写真3 スジグロシロチョウ♀(2013年8月28日、東京郊外)
▼写真4 サカハチチョウ 夏型 その1 開翅(2013年8月28日、東京郊外)
▼写真5 サカハチチョウ 夏型 その2 手乗り(2013年8月28日、東京郊外)
思うように蝶に出会えず、林道をどんどん先に進む。
キベリタテハは見られなかったが、シータテハがいた。もう秋の装いに見える。
シータテハは都内で見るのは初めてなので、今日はこれで勘弁してやろうか。
この個体の「C」はかなりはっきりしていた。
▼写真6 シータテハ 秋型 その1a(2013年8月28日、東京郊外)
▼写真7 シータテハ 秋型 その1b 半開翅(2013年8月28日、東京郊外)
▼写真8 シータテハ 秋型 その1c 開翅(2013年8月28日、東京郊外)
そろそろ引き返そうかと思った場所で、思いがけない出会いが待っていた。
かなり擦れてはいたが、ゼフィルスの一種に違いない。
…撮った時には分からなかった。
家に帰って調べると、フジミドリシジミ♀だった(写真9〜11)。
▼写真9 フジミドリシジミ♀ その1a(2013年8月28日、東京郊外)
▼写真10 フジミドリシジミ♀ その1b(2013年8月28日、東京郊外)
▼写真11 フジミドリシジミ♀ その1c 半開翅(2013年8月28日、東京郊外)
フジミドリシジミは5月にこの林道を歩いた時に終齢幼虫を見つけている(→終齢幼虫の写真はこちら)。
その時は成虫を見たことがないのに幼虫を見てもなあ…などと思わないでもなかった。これで幼虫&成虫を見たことになるので嬉しい出会いだ。
まあ、♂の綺麗な開翅写真というわけでもなく、右から見ても左から見ても擦れた個体ではあったが、8月も終わりに近いこの時期での出会いに、帰りの足取りがかなり軽くなったのは間違いない(嬉)。
参考文献:『フィールドガイド 日本のチョウ』(日本チョウ類保全協会編、誠文堂新光社)
撮影機材:ニコンD7000 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
by mikiosu | 2013-08-28 23:51 | 蝶 | Comments(2)