今季のフユシャク総括(2014年3月30日)
スプリング・エフェメラルと呼ばれる蝶たちが出てきて、いつまでもフユシャクを取り上げている場合ではなくなった。
山地などではまだ見られる可能性もあるが、一応今季の総括をしておきたい。
写真1〜4は、今季初めて主フィールドで見られたトギレフユエダシャク♂。
昨季から♀の姿を探しているが、残念ながら今季も♂の姿しか見られなかった。
それでも主フィールドにも生息していることが分かったので、来季に期待したい。
ちなみにこの♂は、石川会長が見つけて連絡をくれたので、慌てて駆けつけて撮ったもの。
▼写真1 トギレフユエダシャク♂ その1a(ノートリミング、2014年3月12日、東京近郊)
▼写真2 トギレフユエダシャク♂ その1a(ストロボ撮影、2014年3月12日、東京近郊)
▼写真3 トギレフユエダシャク♂ その1a(ノートリミング、2014年3月12日、東京近郊)
▼写真4 トギレフユエダシャク♂ その1a(ノートリミング、2014年3月12日、東京近郊)
※写真4はOLYMPUS STYLUS TG-2 Tough
写真5、6はホソウスバフユシャク♂。
ホソウスバフユシャクはこれまであまり意識したことがなかった。
写真5は主フィールドからさほど遠くないプチ遠征先で撮ったもの。
写真6は丘陵方面で撮った。
ウスバフユシャクやクロテンフユシャクと似ているので、あるいは過去にも見たことがあるのかもしれない。
▼写真5 ホソウスバフユシャク♂ その1a(2014年3月8日、東京近郊)
▼写真6 ホソウスバフユシャク♂ その1a(ノートリミング、2014年3月18日、東京郊外)
写真7、8は丘陵方面で見つけたシロトゲエダシャク♀。
木の幹にいたが角度が悪いのでちょっと突つくと少し歩いた。この木はコブシの木のようだった。
昨季に見つけた個体とはちょっと様子が異なるが、どうにか今季も1匹だけ見つけることができた。
▼写真7 シロトゲエダシャク♀ その1a(2014年3月23日、東京郊外)
▼写真8 シロトゲエダシャク♀ その1a(2014年3月23日、東京郊外)
※OLYMPUS STYLUS TG-2 Tough
今季はここまで、17種類のフユシャクを見つけたことになる。
♂は17種類、♀は15種類だ。
そのうち、主フィールドで見つけたのは13種類(♂13種、♀12種)になる。
昨季見られたイチモジフユナミシャク♀は今季は見られず、代わりにシモフリトゲエダシャク♀とトギレフユエダシャク♂が初めて見られた。
内訳:
・主フィールド
クロスジフユエダシャク♂♀、クロオビフユナミシャク♂♀、チャバネフユエダシャク♂♀、ウスバフユシャク♂♀、ナミスジフユナミシャク♂♀、シロオビフユシャク♂♀、クロバネフユシャク♂♀、クロテンフユシャク♂♀、ウスモンフユシャク♂♀、シロフフユエダシャク♂♀、ヒロバフユエダシャク♂♀、シモフリトゲエダシャク♂♀、トギレフユエダシャク♂
・主フィールド以外
イチモジフユナミシャク♂♀、フチグロトゲエダシャク♂♀、ホソウスバフユシャク♂、シロトゲエダシャク♂♀
主フィールドに関しては、昨季見逃したウスモンフユシャクの交尾シーンを見つけたのがラッキーだった。毎年1〜2度くらいしか見られないので、個体数が少ないのだろう。
とても大きなシモフリトゲエダシャク♀を見られたのも嬉しい。来季は何とかトギレフユエダシャク♀を見てみたい。
昨季はクロバネフユシャクの発生期が3月初旬までと長かった。今季はそんなことはなく、2月に入ると♂はもちろん♀の姿もほとんど見かけなかった。これが本来の姿なのかどうか、今季はクロバネフユシャクに限らず、全体に発生数自体が少ないように感じたので(ヒロバフユエダシャクが特に少なかった)、来季も引き続き観察したい。
主フィールド以外では、フチグロトゲエダシャクの交尾シーンを撮れたことが何と言っても嬉しい出来事。♀の姿は地味なのだが、とにかく♂も♀も写真を撮るのが難しいので、首尾よく撮れた時の喜びは大きいのだった。
冬の間、いろいろフユシャク情報をくださった石川会長及び「公園昆虫記」のおはるさんにお礼を申し上げておきたい。
参考サイト:日本産フユシャクWEB図鑑、相模国の自然スケッチ、ほか
撮影機材:※印以外はニコンD7100+MB−D15 & AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
by mikiosu | 2014-03-30 13:51 | 蛾 | Comments(2)