アカボシゴマダラ幼虫が立った(2018年11月5日)
今回のタイトルは『アルプスの少女ハイジ』の名台詞「クララが立った」をもじったつもりだ(似てねえ!)。
アニメはいろいろ見ている私もハイジのアニメは見たことがない。先日たまたまWOWOWでやっていた実写映画『ハイジ アルプスの物語』(2015年制作、スイス&ドイツ合作)を観て近年まれに見る名作だと思った。近年まれに見る…と言っても近年は映画を見ること自体がまれなのだけれど。
2017年夏に公開されたこの映画は、純真無垢なハイジ、可憐なクララはもとより、ハイジの頑固なおじいさん、純朴なペーターといずれも配役が素晴らしい。とりわけ私が気に入ったのはクララのおばあさまで、豊かな知性と温かい愛情に溢れた好人物に描けていた。アニメ『アルプスの少女ハイジ』のファンでこの映画を見ていない方は是非見てみることをお勧めする。
重要なシーンでは蝶も絡んでいる。
映画の中でハイジのもとを訪れたクララは、山頂でふとしたことから立ち上がる。それは自分の足先にとまった蝶を追いかけようとしたからであった。アルプスの高山にいたそのチョウは、コヒオドシかエルタテハかヒオドシチョウか識別は難しいが、どうもコヒオドシのような気がする。
…前置きが長いわっ、と言うか、正直に申せば、この映画のことに触れたくてこんなタイトルにしたことを白状せねばなるまい。
いい加減に本題に戻ろう。
10月中旬以降、公園入口のエノキの葉上で見つけたアカボシゴマダラの幼虫2匹をしばらく観察していた。
写真1はアカボシゴマダラの幼虫。
これは10月18日の様子。これを個体Aとする。
▼写真1 アカボシゴマダラの幼虫(個体A) その1a(ノートリミング、2018年10月18日、東京都)
すぐ隣のエノキの幼木にも幼虫がいた(写真2)。
これを個体Bとする。
▼写真2 アカボシゴマダラの幼虫(個体B) その2a(ノートリミング、2018年10月18日、東京都)
ちょっと近づく(写真2)。
この時点から個体Bより個体Aの方がちょっと大きかった。
▼写真3 アカボシゴマダラの幼虫(個体B) その2b(ノートリミング、2018年10月18日、東京都)
そこは拙宅から外出するときに必ず通るところ。いつもカメラを持っているわけではないので写真は撮らないまでも、ほぼ毎日目視で観察していた。
10月22日は結構暑い日であった。いつものように通りがかりに見てみるとアカボシゴマダラの幼虫が葉上で立ち上がっていた(厳密に言うと立ち上がっていたのではなく身体の半分を持ち上げていた)。
家に戻ってカメラを持ってくる。
撮る前に葉っぱにちょっと触れてしまって、幼虫はいつも通りに伏せてしまった(写真4)。
▼写真4 アカボシゴマダラの幼虫(個体A) その1b(ノートリミング、2018年10月22日、東京都)
しばらく待つとまた顔を持ち上げてくれた(写真5)。
以前アゲハの幼虫でそんなシーンを見かけた(過去記事は→こちら)。アカボシゴマダラの幼虫も暑いと同じような仕草をするということで良いのだろうか。もっと暑い時期にも調べてみたい。
▼写真5 アカボシゴマダラの幼虫(個体A) その1c(ノートリミング、2018年10月22日、東京都)
写真6は正面から撮ってみたもの。
▼写真6 アカボシゴマダラの幼虫(個体A) その1d(ノートリミング、2018年10月22日、東京都)
さらに近づいて撮る(写真7)。
▼写真7 アカボシゴマダラの幼虫(個体A) その1e(ノートリミング、2018年10月22日、東京都)
写真8はその時の個体Bの様子。
われ関せずと食事中であった(笑)。
実は最初に通りかかったときには個体Bも立っていたのだが、カメラを持って戻ってくると移動して食事をはじめていた。
▼写真8 アカボシゴマダラの幼虫(個体B) その2c(ノートリミング、2018年10月22日、東京都)
写真9は翌日の個体Bの様子。
定位置に戻ってじっとしていた。写真2と比べると分かるが、定位置の反対側の葉っぱの先っちょは食べられている。
▼写真9 アカボシゴマダラの幼虫(個体B) その2d(ノートリミング、2018年10月23日、東京都)
10月25日もちょっと暑い日であった。
個体Aは食事中であった(写真10)。
右上の半分切れている葉っぱが個体Aの定位置である。
▼写真10 アカボシゴマダラの幼虫(個体A) その1f(ノートリミング、2018年10月25日、東京都)
この日は個体Bが立っていた(写真11)。
これで両方とも立っているシーンが撮れたぞ(笑)。
▼写真11 アカボシゴマダラの幼虫(個体B) その2e(ノートリミング、2018年10月25日、東京都)
写真12、13は10月28日の様子。
個体Aは定位置にいながらちょっと落ち着かない様子。
大きさからして終齢幼虫のように思える。
▼写真12 アカボシゴマダラの幼虫(個体A) その1g(ノートリミング、2018年10月28日、東京都)
▼写真13 アカボシゴマダラの幼虫(個体A) その1h(ノートリミング、2018年10月28日、東京都)
個体Bも定位置にいたがこちらはじっとしていた(写真14)。
推測だが四齢幼虫くらいか。
▼写真14 アカボシゴマダラの幼虫(個体B) その2f(ノートリミング、2018年10月28日、東京都)
アカボシゴマダラは幼虫越冬である。ここの幼虫の観察はその後も続けているので、もう1回くらい取り上げるかもしれない。
撮影機材:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II & M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
by mikiosu | 2018-11-05 23:59 | 蝶 | Comments(10)
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Sippo5655 at 2018-11-16 22:26
う~ん、興味深いですね!!
日照と、気温も、関係しているのかなあ・・・
今年本当に暖かいですものね。
こんなはずじゃないと、幼虫さんも
戸惑っているのか、、
だって、つい先日まで蚊に刺されましたから。
私もエノキ幼木があるとついついアカボシチェック
しますので、留意してみます!
日照と、気温も、関係しているのかなあ・・・
今年本当に暖かいですものね。
こんなはずじゃないと、幼虫さんも
戸惑っているのか、、
だって、つい先日まで蚊に刺されましたから。
私もエノキ幼木があるとついついアカボシチェック
しますので、留意してみます!
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mikiosu at 2018-11-18 03:42
アカボシゴマダラ幼虫のこんな行動は見たことがありませんが、貴重な観察ですね。
確かに10月22日は、手元のメモを見ると25℃を超えるような暑い日でしたからそのためにこんな行動をとったんでしょうか。
おっしゃるようにもっと熱い時期や、他のゴマダラやオオムラサキの幼虫でも同様な行動をとるのか興味ありますね。
確かに10月22日は、手元のメモを見ると25℃を超えるような暑い日でしたからそのためにこんな行動をとったんでしょうか。
おっしゃるようにもっと熱い時期や、他のゴマダラやオオムラサキの幼虫でも同様な行動をとるのか興味ありますね。
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mikiosu at 2018-11-19 06:37
ダンダラ様
コメントありがとうございます。
気温も控えておられるのですね。私は日記に「今日は暑かった…」と書いて終わりです(苦笑)。
アカボシゴマダラの幼虫はそこそこ見てきましたが、立っているシーンは初めてなので、来年以降も気をつけてみたいです。
コメントありがとうございます。
気温も控えておられるのですね。私は日記に「今日は暑かった…」と書いて終わりです(苦笑)。
アカボシゴマダラの幼虫はそこそこ見てきましたが、立っているシーンは初めてなので、来年以降も気をつけてみたいです。
アカボシくわ、可愛らしい表情が良いですね(≧∇≦)b
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mikiosu at 2018-11-22 03:07
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at 2018-12-03 10:42
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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at 2018-12-03 10:46
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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mikiosu at 2018-12-03 12:54
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at 2018-12-03 14:35
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。